16歳トンプソン 米女子ツアー最年少V!

[ 2011年9月20日 06:00 ]

米女子ツアー史上最年少で優勝したアレクシス・トンプソン

 米女子ツアーのナビスター・クラシックは18日、米アラバマ州プラットビルのRTJトレール・キャピトルヒル(6460ヤード、パー72)で最終ラウンドが行われ、アレクシス・トンプソン(米国)が70で回り、通算17アンダーの271で同ツアー史上最年少記録となる16歳7カ月8日で初優勝を果たした。71で回った野村敏京(18=フリー)は通算1アンダー、287で39位に終わった。

 天才少女が歴史を塗り替えた。2位に5打差をつけてスタートした最終日。一時は3打差に迫られながら、16番から連続バーディーを奪い勝負を決めた。18番グリーンでキャディーを務めた父・スコットさんと抱き合ったトンプソンは「ずっと夢だった。今までの人生で最高の気分」と念願の勝利に笑顔を見せた。

 王手をかけていた4月のアブネット・クラシックは最終日に76と崩れて19位に終わった。この日は心強い言葉を胸に自信のプレーを続けた。「クリーマーが来て“誰かが私の記録を破るとしたら、あなたであるべき”と声を掛けてくれた。それが大きかった」。現行のツアー制度でこれまでの最年少記録(18歳9カ月17日)を保持していた先輩からの後押しが快挙につながった。

 前日に10代のゴルフ仲間と盛り上がった話題は「ボーイズよ、ボーイズの話」とおどけて話すように、素顔は普通の16歳だ。現在、米女子ツアーでは18歳未満の選手にはシード権が認められておらず、今回の勝利で特例措置や規定の変更が議論されそうだ。また、日本など海外のツアーからも今後、招待選手としてオファーが殺到する可能性もある。最近は日本、韓国、台湾などアジア勢に押されて苦戦が続いていた米女子ゴルフ界だったが、この日、待望のスター候補が誕生した。

 ◆アレクシス・トンプソン 1995年2月10日、米フロリダ州コーラルスプリングス生まれの16歳。07年の全米女子オープンは予選会を突破して大会最年少の12歳4カ月で出場。昨年6月に15歳4カ月でプロ転向を果たし、それまでの最年少プロ転向だったM・ウィー(15歳11カ月)を抜いた。今季は米女子ツアー8試合に出場し、予選通過は4試合。愛称はレクシー。1メートル80。

 ≪記録、大幅に更新≫米女子ツアーのこれまでの最年少優勝は1952年にサラソタ・オープンを18歳14日で制したM・へギーで、当時は18ホール競技。現行のツアー制では2005年にサイベース・クラシックを18歳9カ月17日で勝ったP・クリーマーだったが、今回、トンプソンが大幅に更新した。

 ≪日本男子は遼くんの15歳が記録≫他の女子ツアーでは、欧州はエミー・ヤンが16歳6カ月8日、日本は宮里藍が18歳101日で優勝している。その他の主なツアーでは、米男子がJ・マクダーモットの19歳10カ月、欧州男子はM・マナセロの17歳188日、日本男子は石川遼の15歳245日が最年少優勝記録。

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2011年9月20日のニュース