遼くん“後継”自覚の2差5位発進

[ 2010年10月8日 06:00 ]

<キヤノンオープン1日目>11番ホール、バンカーショットを放つ石川

 男子ゴルフツアーキヤノン・オープン第1日は7日、神奈川県横浜市の戸塚カントリー倶楽部西コース(7168ヤード、パー72)で行われ、石川遼(19=パナソニック)が首位と2打差の5位と好発進した。4バーディー、1ボギーの3アンダー、69で回り、世界殿堂入りした尾崎将司(63=マックス・インターナショナル)の“後継”指名に上々の内容で応えてみせた。尾崎は2オーバーの61位と出遅れ、首位には5アンダーで富田雅哉(33=瑞陵GC)、宮里優作(30=フリー)が並んだ。

【第1R成績】

 ドライバーを思い切り振り抜くと、ボールは310ヤード先のフェアウエーをとらえた。534ヤードの2番パー5。石川は最高のティーショットから狙い通り2オンに成功してバーディーを奪った。安定したショットを武器に最終9番でも3メートルを沈めるなど4バーディー。「1日4バーディーのノルマが達成できて良かった。先週よりも振り切れているし、真っすぐ飛んでいる。スコア以上に調子は良い。思ったよりもトップとの差は開いていないのはラッキー」と首位と2打差の好位置に上々の手応えをつかんだ。

 ゴルフ界を引っ張ろうという自覚の表れだった。前日、世界殿堂入りを果たした尾崎からは池田、薗田とともに「日本のゴルフ界が誇れる3人」とAON(青木功、尾崎将司、中嶋常幸)の後継として指名された。石川は「今が良いだけじゃダメ。ずっと長い期間盛り上げていけたらいい。10年、20年と引っ張っていって結果的にそうなればうれしい」とあらためて太く、かつ長く活躍したい気持ちを強調。池田、薗田が出遅れるのとは対照的に期待に応えるスタートを切った。

 全米プロ選手権を終え、国内ツアーに専念した8月下旬からは今大会を含め6試合連続で初日は15位以内をキープ。最終成績も優勝1回、他に1ケタ順位が2回と毎週のように優勝争いを続けている。「ジャンボさんといつか優勝争いをする夢を描いている」というが、今は全盛期の尾崎を彷彿(ほうふつ)とさせる強さを見せつけている。

 この日は4メートル以内のバーディーチャンスを4度外したように課題はパッティング。それでも「思ったところに打てているので、あとはきょう20センチ分強めだったタッチの問題だけ」と修正点は把握している。そして「優勝争いに加わるには十分すぎる位置」と今季3勝目を早くも射程にとらえていた。

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2010年10月8日のニュース