1敗死守!琴欧洲“白鵬止め”へ懸賞も後押し

[ 2010年9月22日 06:00 ]

琴欧洲(上)は魁皇を上手投げで破り1敗を守った

 大相撲秋場所10日目は21日、両国国技館で行われ、琴欧洲が魁皇を下し、1敗を守った。立ち合いすぐに左四つとなり、素早い攻めからの上手投げで9勝目。白鵬の連勝記録ストップへ向け、琴欧洲とCM契約を結ぶ大手食品メーカー・明治乳業も、通常は一日1本の懸賞の増額を検討し始めた。白鵬は栃煌山を一方的に寄り切り、無傷の10連勝で連勝記録を57に伸ばした。2敗は把瑠都、嘉風、豪風の3人となった。

 白鵬の独走は許さない。そんな気持ちがにじみ出た一番だった。琴欧洲は立ち合いでしっかり踏み込み、すぐに左四つ右上手。そのまま寄りながらの上手投げで魁皇を土俵に転がし、全勝の白鵬に次ぐ1敗を守った。
 「右上手をとったら出ようと思ってました。魁皇関に右上手をとられると怖いから、力を出される前に攻めました」
 前日は苦手の安美錦に完敗して初黒星を喫したが、両国国技館向かいのステーキ店で験直し。「若い衆じゃないから、そんなに食べなかったけどね」。1つ負けると落ち込み、連敗するパターンにはならなかった。
 今場所は大きな発奮材料がある。化粧まわしの提供も受けている、「ブルガリア・ヨーグルト」の明治乳業からの懸賞復活だ。名古屋場所は野球賭博問題の影響で、琴欧洲が獲得した懸賞は32本(96万円)。大関昇進後に皆勤した全26場所で2番目に少ない数字に終わった。しかし、今場所は10日目終了時点で35本(105万円)と早くも名古屋の数字を超えた。「(懸賞復活で)得をしているのは横綱と高見盛だけだよ」と笑ったが、やる気をかきたてられているのは間違いない。
 それだけではない。明治乳業では14日目に予想される白鵬との一番へ向け、通常一日1本の懸賞を3本に増やすプランを検討し始めている。もちろん、白鵬の連勝記録をストップさせる期待が高いためだ。このまま白鵬についていけば、優勝争いした昨年の名古屋場所と同じく13日目から3本に増える可能性もある。
 白鵬との対戦について琴欧洲は「考えてないと言ったらウソになるけど、できるだけ考えたくない」と話した。だが、昨年夏場所14日目には白鵬の連勝を33でストップさせた実績がある。横綱の連勝記録を止め、懸賞もがっぽりつかみ取ってみせる。

 ◆09年夏場所14日目の白鵬―琴欧洲戦 琴欧洲が立ち合いで「どうしても取りたかった」左上手を取る。反撃しようと前に出てきた白鵬を、逆に上手投げで土俵に叩きつけた。09年初場所11日目から続いていた白鵬の連勝は33で止まった。

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2010年9月22日のニュース