谷本、正式に引退表明…指導者目指し海外留学も

[ 2010年9月22日 06:00 ]

妹・育実(右)から花束を贈られ笑顔の谷本歩実

 柔道女子63キロ級で五輪連覇の谷本歩実(29)が21日、所属先のコマツ本社で会見を開き、正式に現役引退を表明した。すがすがしい表情の谷本は「五輪2大会連続でオール一本勝ちし、私の“一本柔道”に達成感があった」とし「これからはいろんな方面から選手を支えたい」と指導者への転身を目標に掲げた。

 コマツ所属で同じ階級の妹・育実(26)と、この日の午前に現役最後の稽古をしたという谷本は「これが最後かあ、と思うと寂しかった」と話し、今一番したいことに「柔道です」と即答。その妹から「目標だった存在」と花束を渡されて涙を流したが「北京から2年間、いろんな可能性を考えて出した結論なので後悔はない。現役復帰はないと思う」と話した。
 今後はコマツ柔道部のコーチに就任。弘前大大学院に籍を置くかたわら、栄養士の資格取得も目指すなど、指導者としての準備は着々と進んでいる。“平成の女三四郎”と呼ばれ愛された天性の柔道家は「世界中の柔道を見て歩きたいし、必要としてくれるなら身体能力の高い選手も指導してみたい」と将来の海外留学も目標に掲げた。

 ▼谷本と親しいエンゼルス松井秀喜外野手 五輪で2大会連続で金メダルを獲り、しかも一本勝ちにこだわって、ニッポン柔道をやり抜いた。悔いがないからやめるんだと思う。最後はケガをして残念だったかもしれないが、素晴らしい柔道人生だったと思う。

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2010年9月22日のニュース