遼くん“うねうねグリーン”攻略がカギ

[ 2010年5月13日 06:00 ]

15番ホール、グリーン上でラインを読む石川遼

 石川遼(18=パナソニック)が“ポテトチップ・グリーン”に挑む。国内メジャー初戦の日本プロ選手権日清カップヌードル杯は13日に長崎・パサージュ琴海アイランドGCで開幕する。中日クラウンズで“世界記録”の「58」を出して優勝し、今大会に2試合連続優勝とメジャー最年少優勝がかかる石川は、起伏に富んだ“うねうねグリーン”攻略をキーポイントに挙げた。

 水面にいくつもの波紋を描いたボールはわずかにグリーンに届かず池の底に沈んだ。石川はギャラリーと一緒に肩を落としてがっくり。池越えの17番パー3で突然見せた水切りショットには、「これだけの人が集まってもらえてうれしかった」というサービス精神が表れていた。

 長崎での男子ツアー開催は31年ぶりで石川は初見参。今年初めて練習日を無料開放したこともあり例年1000人に満たないギャラリーが2119人も詰めかけた。関係者によれば前売り券も約2万枚が完売。フィーバーの予兆を見せ始めた。

 もちろん石川の活躍が試合を盛り上げる材料になる。コース攻略のカギはパッティングだ。今大会のグリーンの面積(1ホール平均)は約800平方メートル。ツアー開催コースの中でもかなり大きな部類に入る。石川が最終日に「58」を出した中日クラウンズの名古屋GC和合コース(同415平方メートル)の2倍近い。

 その中にいくつも大きなマウンドがあり傾斜が複雑に入り組み、ラインを読んでタッチを合わせることが難しい。乗せるだけなら簡単だが、3パットの危険性も大きいポテトチップ・グリーンとの戦いになる。「ロングパットでマウンドを越えることを想定して練習した。ショット自体はいい準備ができたので、グリーン周りやグリーン上が大事」。この日のラウンドもグリーンのチェックに多くの時間を割いた。

 初めてのメジャータイトル獲得となれば、1928年に日本オープンを制した浅見緑蔵の19歳9カ月を塗り替える最年少記録。自身初の2大会連続優勝にもなる。毎年コースは違うが、2年連続で予選落ちしている今大会。「たくさんの人に楽しい週末を過ごしてもらえるように全力でプレーしたい」と4日間を戦い抜くことを誓った。

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2010年5月13日のニュース