予算削減反対!五輪メダリストたちが窮状訴える

[ 2009年12月1日 21:13 ]

記者会見で事業仕分けに抗議する、レスリングの吉田沙保里(右)とフェンシングの太田雄貴

 政府の行政刷新会議が事業仕分けでスポーツ予算の縮減が妥当と判定したことを受け、日本オリンピック委員会(JOC)と五輪メダリストらが1日、東京都内で抗議の記者会見を開き、アーチェリーのアテネ五輪銀メダリストの山本博選手(日体大女短大教)は「わたしのようなマイナースポーツ選手は自己負担をして海外の大会に出ている。お金より大事な夢、形のない財産をつかみに行っている選手の現状を理解してほしい」と訴えた。

 レスリング女子で2大会連続の五輪金メダルを獲得した吉田沙保里選手(綜合警備保障)やフェンシングの北京五輪銀メダリストの太田雄貴選手(森永製菓)ら日本を代表するアスリートが出席。吉田選手は「企業も撤退し、スポーツ界はますます厳しくなっている。選手が安心して戦えるようにしてもらいたい」と懇願した。太田選手は「選手も競技だけをやっているのではなく、こうした問題を考えられるアスリートが増えないといけない」と選手側の意識改革の必要性も指摘した。
 JOCへの約27億円の補助金などが事業仕分けの対象となり、サッカーくじやスポーツ振興基金の助成で重複する事業が多いなどの理由で縮減が妥当と判定された。
 事業仕分けをめぐっては科学技術予算にも削減や見直しが相次いだことから、ノーベル賞受賞者らが11月25日に記者会見を開いて抗議した。

続きを表示

2009年12月1日のニュース