波乱! ナダルが伏兵に敗れる

[ 2008年1月24日 11:58 ]

女子シングルス準決勝でヤンコビッチに圧勝したシャラポワ

 ニスの全豪オープン第11日は24日、メルボルンのメルボルン・パークで男女シングルス準決勝などを行い、女子で第4シードのアナ・イワノビッチ(セルビア)が0―6、6―3、6―4で第9シードのダニエラ・ハンチュコバ(スロバキア)に逆転勝ちし、初の決勝進出を果たした。エレナ・ヤンコビッチ(セルビア)に圧勝したマリア・シャラポワ(ロシア)と、ともに初優勝を懸けて26日の決勝で対戦する。

 イワノビッチは開始から8ゲーム連続で失う展開を盛り返した。
 男子準決勝では、ノーシードの世界ランク38位、ジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)が第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)を6―2、6―3、6―2で破る波乱を起こした。

 <ナダル脱帽>ナダルはツォンガの出来にお手上げの様子だった。「彼が信じられないプレーをしたし、チャンスがなかった。あのレベルでプレーされたら止めるのは難しい」と完敗を受け入れた。
 両サイドに振り回しても好ショットで切り返され、サーブを破る流れをつくりかけると、強烈なサーブに断ち切られた。
 ハードコートで開催される4大大会の全豪、全米を通じて初めて準決勝に進出。好調な歩みだったが思わぬ相手に行方を阻まれた。「きょうのように戦ったら、フェデラー相手でもチャンスがある」とツォンガの優勝の可能性まで口にした。

 <ツォンガ“まるでアリ”>世界38位の伏兵ツォンガが2位のナダルに圧勝した。ランク上では番狂わせだが、相手にサーブを一度も破らせないストレート勝ちは堂々とした勝利。「サーブもボレーもすべてがパーフェクトだった」。4大大会わずか5度目の挑戦で、ノーシードから決勝に駒を進めた。
 17本目のサービスエースで試合を決めた22歳は、戸惑いがちにナダルの握手に応じる。喜びを爆発させたのはその直後。「信じられないし、夢のようだ」と興奮は冷めなかった。
 2003年の全米ジュニア王者だが、故障が重なり、ひのき舞台になかなか立てないでいた。コンゴ人の父を持つツォンガのニックネームは「ムハマド・アリ」。容姿だけでなく時速200キロを超えるサーブと、相手コートへ打ち抜くフォアハンドが「チョウのように舞い、ハチのように刺す」といわれた名ボクサーを連想させるのだろう。「決勝でも全力を尽くすだけ」とツォンガ。本命フェデラー(スイス)との決勝になれば、楽しみが膨らむ。(共同)

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2008年1月24日のニュース