創業以来34年頑張ってきたが…かいわれ大根 10円から15円に値上げ 中東情勢緊張長期化の影響で
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原油高やナフサの供給不足の長期化が、日常生活を圧迫しつつある。食料品や日用品はもちろん、食材の包装材にまでも影響が及んでいる。
東京・練馬に本店を構えるスーパー「アキダイ」では1992年の創業以来、1パック10円で販売してきた人気商品「かいわれ大根」を、5月1日から15円に値上げする。同店の秋葉弘道社長(57)は「34年変えてきてなかったんだけど…しょうがない」と無念の表情で、常連客も「かいわれ高くなるの?」と驚きの声を上げていた。
理由は原油高によるパッケージ価格の高騰だ。原油から精製されるナフサは、商品の中身を見せる透明な袋「OPP袋」など、飲食料品の商品包装や容器の原料になり幅広く使われている。秋葉氏は「包装しないとどんな食材も傷んでしまう。包装なしで提供する、なんてことはあり得ないので代案もない。仕入れはするが、金銭的にはかなり厳しい」と頭を悩ませている。
食品や日用品を巡っては、プラスチック容器不足でプリンの販売休止を決めたメーカーやごみ袋の不足も出ている。野菜などの生産段階でも農業用資材や飼料に石油やナフサが使われており、さまざまな値上げの動きは広がりそう。既に商品の価格には電気代や肥料代、さらに輸送費などのコストが上乗せされている。
例えばバナナ。これまで国産は高いという理由で輸入品が主に出回っていたが、秋葉氏は「輸送コストなどを考えると、輸入品と国産で値段が変わらなくなっている」と説明。今後は国産バナナが売り場の主流になる可能性もあるという。
中東情勢の緊張が長期化して資材不足が続けば、今年後半には幅広い食品に影響が拡大する可能性もある。商品の質ではなく、包装材の高騰による値上げの直撃を受けた小売業界。秋葉氏は「トンネルの出口が見えない状況。いつまで続くのか…」と現場の疲弊を訴えた。 (小田切 葉月)
○…帝国データバンクは30日、5月に値上げを予定する飲食料品が70品目に上るとの調査結果を発表した。現時点で判明している2026年の値上げ要因は「原材料高」が最多で、23年以降で最も高い水準だという。26年1~9月の値上げ予定は6290品目。前年同期と比べて6割減のペースで推移するが、同社の調査担当者は「今夏以降、値上げラッシュ再燃の可能性が高い」と予想する。5月の値上げは、分野別で見ると「菓子」が38品目で最も多かった。
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