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【都知事選】現職の小池百合子氏が3選確実 コロナ禍、五輪延期乗り越え…蓮舫氏ら退ける

[ 2024年7月7日 20:00 ]

小池百合子氏
Photo By スポニチ

 任期満了に伴う東京都知事選が7日、投開票され、現職の小池百合子氏(71)が3選を確実にした。

 結果が国政に影響を与える可能性もある七夕決戦は、事実上の与野党対決となった。自民、公明両党などの支援を受けた小池氏は、立憲民主、共産、社民の各党が支持した前参院議員の蓮舫氏(56)、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)らを退けることが確実になった。

 多忙のため、選挙戦はほぼ週末に限定して戦ってきた。公務の合間を縫い、2期8年の任期で推し進めてきた実績を存分にアピールした。164項目の政策目標のうち、医療、福祉、教育、情報公開等の139項目を達成したと自負。「それらすべて改革1・0、2・0へ、次の3・0でより加速させたい。世界は毎日ものすごいスピードで変わっている。流れを、これまでためてきた2期8年の実績をもとにブラッシュアップ、バージョンアップしたい」。今後も自然災害やミサイル防衛など、あらゆる方面から首都防衛を進めていくことや、これまでの子育て支援をさらに進めていくことなどを公約に掲げていた。

 選挙戦終盤の5日には、JR新宿駅南口で街頭演説を行った。反対派の“辞めろコール”がエスカレートすると、約30秒間沈黙。口をつぐみながら聴衆を見渡す一幕もあった。6日の最終日には銀座やJR池袋駅に立ち、「東京は世界で一番の都市。だからこそ、東京都知事を2期8年務めました私、小池百合子に金メダル、1番を頂戴したい」と、開幕を控えるパリ五輪にかけて聴衆に最後の訴えをしていた。

 任期中には、新型コロナウイルスの世界的流行があった。東京五輪は五輪史上初めて、1年延期される事態に。小池氏は3密(密閉、密集、密接)を避けることを訴えるなど、持ち前のワードセンスで標語を巧みに使い、未曾有の難局を乗り越えた。

 先月29、30日に共同通信が行った電話調査では、小池氏が一歩リード。蓮舫氏が続き、石丸伸氏が激しく追い上げる展開が伝えられていた。実績十分の強みを活かし、そのまま逃げ切った。

 史上最多の56人が立候補した、史上最大規模の都知事選。期日前投票は過去最多の215万1251人で、投票率は18・65%。前回(20年)より39万7238人多く、関心の高さをうかがわせた。

 一方で、掲示板には選挙に無関係かつ品位を欠くポスターが貼られたり、政策を一切訴えずに自身のSNSチャンネルの宣伝をする候補も現れるなど、選挙のあり方も問われた。

 当確後、事務所で「都民の皆様がたの力強いご指示を賜りまして、3期目、この大東京の都政のかじ取りを賜りました」と支持者を前に挨拶し、関係者に感謝を伝え「ますます重責を痛感しているところです」と述べた。

 選挙戦を振り返り「改めてもっと改革を進めろ、もっと生活をしっかり支えてくれという思いを頂戴したかと思います」とし、「今回の選挙、私も何度も選挙を経験していますが、これまでなかったような選挙戦でございました。一つの知事という席をめぐって、私含めて56人が立候補という状況。また、ポスターの掲示、この間には脅迫を受けたり、ヤジや大合唱があったり、今まで経験したことがないような選挙戦でした」と話した。

 「これまで想定していなかったような事態がどう法的な課題の整理ができるのか。こういった点も痛感した」とし、物価高や少子化対策、変化する産業のDX対応など課題は山積しており「ますます東京大改革、バージョンアップしていかなければならない。都民の命と暮らしを守る、さまざまな災害を都民の皆様をお守りする。一言で申し上げれば首都防衛。ますますスピードアップしていく」と宣誓。

 「3期目をお預かりしていくにあたって、全身全霊で対応していきたい。ありがとうございました」と深々と頭を下げた。

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