多摩川スーツケースから男性遺体　元交際相手の女ら5人逮捕　被害者から脅迫被害

　昨年12月、川崎市の多摩川で回収されたスーツケースから東京都江戸川区の無職原唯之さん（46）の遺体が見つかった事件で、神奈川県警は25日、死体遺棄の疑いで、元交際相手の大阪府高槻市岡本町、無職西高舞容疑者（32）ら計5人を逮捕した。

　他に逮捕されたのは、舞容疑者の父親の派遣社員昌浩容疑者（53）と、母親の無職美保容疑者（51）、兄のアルバイト昌吾容疑者（34）の家族3人と、舞容疑者の知人の会社員岩城周平容疑者（39）。昌浩、美保両容疑者は元夫婦、岩城容疑者は舞容疑者の現在の交際相手とみられる。

　逮捕容疑は共謀し昨年12月中旬、多摩川の河川敷でスーツケースに入った原さんの遺体を遺棄した疑い。県警によると美保容疑者は否認し、他の4人は容疑を認めている。舞容疑者は「原さんとトラブルがあった」と話しており、内容を詳しく調べている。26日、県警は5人を送検した。

　捜査関係者によると昨年9月、舞容疑者は原さんと愛知県を訪れた際、原さんから暴言などの脅迫を受けたとして愛知県警に相談したとされる。遺棄されたと思われる時期以降も原さんのSNSに新たな投稿があり、舞容疑者らが生存を装うために投稿した可能性もあるとみている。

　原さんは動画配信サイトで生配信の活動をしていた。過激な口調で人生観などを語る内容で、一部では「アウトロー系配信者」と呼ばれていた。