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岸田首相退陣は… 自民裏金疑惑で窮地“Xデー”いつに? 定額減税も効果薄、下がり続ける支持率…

[ 2023年12月21日 05:00 ]

 【激動2023 政治社会②】岸田政権が崩壊寸前だ。自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑が急拡大し内閣支持率は共同通信の12月世論調査で22・3%と最低を更新。安倍、二階両派事務所への強制捜査にも発展し、政治不信は極まるばかりだ。永田町で公然と語られ始めた岸田文雄首相の退陣。その時期を探った。(特別取材班)

 ■1月

 30%台前半と最低水準だった支持率が今年春に上昇。首相は流れを確実にするべく広島サミットに臨んだが秘書官を務めた長男・翔太郎氏に足を引っ張られ、サミット効果は帳消し。政権浮揚を狙った定額減税は「増税メガネイメージの払拭や選挙対策と見られた」(政府関係者)結果、11月調査で28・3%。自民党政権では野党に転落した2009年の麻生政権末期以来の30%割れで、年内衆院解散を断念。改めて時期を探ろうとした直後、裏金があぶり出された。

 火中の栗を拾う者はおらず、岸田降ろしの動きはなし。しかし、来年1月召集の通常国会は政治改革国会。野党は裏金追及では足並みをそろえており、冒頭から大荒れ必至だ。

 ■4月

 衆参両院の予算委員会で野党が複数の議員や関係者の証人喚問や参考人招致を強く要求することが予想され、政府関係者の一人は「度重なる委員会の空転で、来年度予算の年度内成立が危ぶまれる」ことを憂慮した。罰則強化や透明性向上を図る政治資金規正法の改正もネック。首相の煮え切らない姿勢で自民党内をまとめられず、骨抜き改正の方向となれば、ここでも審議が紛糾。支持率はさらに低下しそうだ。

 信頼回復へ「火の玉」になるとした首相が「火だるま」となる展開だが、不安材料はまだある。捜査の進展により議員辞職や自動失職が相次ぐと、4月末は補欠選挙ラッシュに。岸田降ろしが現実味を帯びる。同関係者は「党総裁として責任をかぶってもらおうと、予算の年度内成立と引き換えの退陣論が高まる」と話した。虫の息で踏みとどまったとしても、補選で負けが込めば、万事休すだ。

 一方、パーティー事情に詳しい党関係者は、秘書ら議員側の間で派閥が一切関知しないパー券売買が広く行われていたとみられると指摘。ブローカーを介したもので、いわば闇営業。雑所得で、脱税に問われる可能性もあるという。「所属する派閥を問わないもので、岸田派も無縁ではない。捜査の展開次第では国会開会前に政権は吹っ飛ぶ」と話した。

 ■9月

 その一方、「追い込まれると意外としぶとい」というのが永田町での岸田評。25年に衆参両院議員の任期満了を控えており、総選挙を経ないままの来秋総裁選は事実上の「選挙の顔選び」。勝ち目はなく、総選挙で一定の勝利を収め総裁選再選を目指すのが唯一の延命策で「この期に及んでも、まだまだ捨てていない」(官邸筋)。

 考えられる解散時期は(1)春闘での中小企業への賃上げ波及を前提とした予算成立後の4月(2)国会会期末近くで定額減税が始まる6月――。しかし、いずれも内閣と自民党の支持率次第。政治不信は根強くハードルは高い。党選対関係者は、自民支持層の岸田離れに加え、安倍派を敵に回したことによる岩盤保守層の離反加速も懸念。さらに、地方選挙で負け続けている現状も踏まえ、「微増程度の支持率では解散権は封じられる」と話した。

 他派閥の支援が得られないことを意味し、その先にあるのは菅義偉前首相と同じ末路。総裁選を前にした9月上旬ごろ、退陣表明に追い込まれそうだ。


 ≪小泉法相ら二階派退会≫ 小泉龍司法相と中野英幸法務政務官は20日、所属する自民党二階派に退会届を提出し、受理された。派閥の政治資金パーティーを巡る事件で二階派は19日に政治資金規正法違反の疑いで東京地検特捜部の家宅捜索を受けていた。法相は検事総長に指揮権を持ち、特捜部の捜査への影響を懸念する声が出ていた。小泉氏は、国会内で記者会見し、派閥離脱は誤解を招きかねないためだと説明した。

 立憲民主党など野党6党派の国対委員長は20日会談し、小泉氏が職にとどまるのはふさわしくないとして法相辞任を求める考えで一致した。

 ≪無派閥の菅氏、期待する声も≫ 「ポスト岸田」の有力候補が茂木派を率いる茂木敏充幹事長。「明智光秀」にはならないと公言しているが、首相退陣なら話は別だ。ただ、派閥に対する世間の目は厳しく、無派閥の菅義偉前首相の再登板を求める声が浮上。関係が近い河野太郎デジタル相、小泉進次郎元環境相に石破茂元幹事長も加えた「小石河連合」が閣内そろい踏みとなれば、大きな話題となりそうだ。

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社会の2023年12月21日のニュース