柏が再奪首！北嶋１１年ぶり３戦連発の２得点

＜柏・浦和＞後半３８分、この試合自身２点目のゴールを決めて喜びを爆発させる柏・北嶋

Ｊ１第１０節 柏３―１浦和

（5月7日 国立）
　電光石火の一撃で浦和を沈黙させた。開始わずか５６秒。今季初先発のＦＷ北嶋が強烈な先制パンチを見舞う。Ｕ―２２日本代表候補の右サイドバック酒井の右クロスに飛び込み頭で決めた。「右から好きな形。酒井が１００点のボールをくれた。５６秒？試合に入れば、全部集中してますから」。ベテランが胸を張った。

　市立船橋時代に２度も全国高校選手権を制し、３年時には得点王に輝いた北嶋も３２歳。「今、ようやくサッカーが分かってきた。頭の中が整理できているし、駆け引きを楽しめるようになった」と言う。２０代の頃の切れや強引さはない。１点目も先手を取った動きで相手ＤＦの前に体を入れて、決めたものだった。

　後半３８分、２点目はストライカー独特の嗅覚が生きた。「こぼれてくるんじゃないか、という所にポジションを取った」と振り返る。後半２５分すぎからは足もつっていたが、執念で右足を振った。「これも神様のご褒美っすね」と笑う。今季通算得点を４に伸ばし得点王に躍り出た。００年以来、実に１１年ぶりの３戦連発でチームを再び首位へと押し上げた。

　北嶋は言う。「００年以来か、あの時は得点王も優勝も争った。今年も狙います」。第２節まで出番すらなかったが、腐らず、練習を続けたからこそ今がある。円熟味を増したミスターレイソルが、柏を加速させる。