×

香川2発!ザックジャパンのエースに名乗り

[ 2010年9月21日 06:00 ]

シャルケ戦で2得点を挙げ、勝利に貢献したドルトムントの香川

 ドルトムントの日本代表MF香川真司(21)が19日、シャルケとのルールダービーで圧巻の2ゴールを決めた。前半20分にドリブル突破から左足で2試合連続ゴールを決めると、後半13分には左足ボレーで2点目を決めて3―1の勝利に貢献。ドルトムントでの公式戦8試合で5得点1アシストと結果を残して日本代表のエースに名乗りを上げた。シャルケの日本代表DF内田篤人(22)は左足小指骨折のため、ベンチ外となった。

 ドイツ国内で最も注目度の高いダービーマッチで、その主役を演じたのが香川だった。試合後にクラブハウスへ戻ると興奮したドルトムントサポーターに囲まれ、肩車される祝福まで受けた。ライバルからの会心の勝利に「ダービーで勝つというのは本当に大事だった。さらにサポーターだったり、選手の信頼を得られたんじゃないかと思う。サポーターに肩車までされて最高でした。忘れられない思い出になった」と笑顔を振りまいた。
 圧巻のゴールショーだった。前半20分に鋭いドリブル突破から左足でゴールを決めると、後半13分にはハーフウエーライン付近からゴール前まで約50メートルを疾走して右クロスを左足でボレーシュート。後半29分の交代時にはシャルケサポーターから大ブーイングを受けたことが、この試合での活躍ぶりを物語っていた。
 欧州主要リーグでの2戦連発は、VVVフェンロ時代の09~10年シーズンに4試合連続ゴールを決めた日本代表MF本田以来、約1年ぶりだ。11日のボルフスブルク戦に続くゴールでリーグ戦3得点。得点ランクでもトップのボルフスブルクのFWジェコらに1点差の5位と得点王争いにも食い込み、チームも3位に押し上げた。
 この日もチーム最多の6本のシュートを放ち、ファウルを受けた数も最多の4回。因縁の一戦で攻撃の中核を担い、激しいプレーを見せた香川にクロップ監督も「素晴らしい。ファンタスティックなプレーをした。球際が強く、何度もパスを引き出していた。こんな短い期間で信じられない。日本でこの試合を見られなかった人がいたら、後で見た方がいい」と絶賛した。
 CSKAモスクワの日本代表MF本田が日本代表を含めて出場した11試合連続で無得点と結果を残せていない中、新生日本代表の攻撃の核として香川にかかる期待は高まるばかり。「もっと上を目指してやりたい。結果を残し続けてヨーロッパでアピールするしかない」。メンバーから漏れたW杯南アフリカ大会からわずか3カ月余り。悔しさをモチベーションに変えた香川の快進撃は、まだ始まったばかりだ。

続きを表示

2010年9月21日のニュース