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走論注入!岡田監督がイケクミ師匠招へい

[ 2009年11月25日 06:00 ]

 岡田ジャパンが陸上部になる。日本代表の岡田武史監督(53)は24日、東京・本郷のJFAハウスでスタッフ会議を開き、来月8、9日に都内で行う日本代表候補合宿に、陸上女子短距離指導の第一人者である福島大陸上部の川本和久監督(51)を招へいすることを決めた。スタートダッシュのスピードアップを目的に走り方に関する特別講義を要請した。岡田ジャパン初となる外部招へいコーチの指導を受け、世界を勝ち抜く走力を身につける。

 川本監督の招へいを決めた岡田監督は「走りのコツを話してもらいたい。サッカーと陸上では違いがあるけど、今回はスタート(の改良)だけやってみる」と説明した。

 川本監督は女子短距離指導の第一人者。走り幅跳びの井村(旧姓池田)久美子、400メートルの丹野麻美ら教え子には日本記録保持者が並ぶ。指導は独創的で、地面からの反発力を生かし跳ねるように走る新走法「ポン・ピュン・ラン」を提唱し、その理論は他競技にも応用できるとしている。

 400メートル障害の為末大とも接触するなど陸上に関心を持っていた岡田監督が川本監督の独特の理論に着目。今年に入って数回対面し、9月のオランダ遠征前にも指導を要請した。その後、代表選手の走りを撮影したDVDを渡してコメントを求めたが、その的確な指摘に感銘を受け、22日に福島を訪れて直談判した。

 合宿初日に30分程度、実演を交えた特別講義を行う川本監督も意欲的だ。「DVDを見て全員改善点があると思った。スタートから2、3歩目の動きで重心を斜め前にずらすことで、数歩で体一つ分速く走れる」と改善に自信を見せた。

 岡田ジャパンのサッカーは攻守の切り替えの速さが生命線。川本理論を吸収しスピードアップすれば世界の強豪にも対抗できる。W杯まであと6カ月余り。世界との差を埋めるため、岡田監督は着々と準備を進めている。

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2009年11月25日のニュース