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菅原 劇的勝利で決めた日本人初7位

[ 2008年8月12日 06:00 ]

女子フルーレ2回戦で韓国の選手と対戦する菅原智恵子(左)

 【北京五輪・フェンシング】フェンシングの女子フルーレで菅原智恵子(31=宮城ク)が、個人としては同種目で初の入賞となる7位に入った。

 世界ランク6位のゴルビツスキ(ドイツ)と対戦した3回戦は劇的だった。リードを許した第3セット終盤に連続ポイントを奪い、5―5に追いついてそのまま延長へ。劇的な一撃を決めて6―5で勝ち、日本勢の同種目初の8強を決めた。
 準々決勝で世界ランク4位の南賢喜(韓国)に敗れたものの、世界14位の菅原にとっては大健闘の結果。「負けは負けなので素直に悔しい。心の奥ではメダルが欲しいと思っていた」と試合後、マスクを外すと目に涙が浮かんでいたが「でも、やり遂げたという思いもある」を話した。
 昨秋の世界選手権女子団体で日本初の銅メダルを獲得した。だが、北京の団体出場権は逃し、一緒に戦った仲間への思いも込めた。00年シドニー五輪の惨敗を機に、日本協会が6000万円の強化費を支出。菅原も昨春から高校の体育教諭を休職し、「500日合宿」で練習漬けの毎日を送った。来春に教職に復帰するが「すごくいい最後になった」と最後は笑顔で競技人生の幕を閉じた。

 ◆菅原 智恵子(すがわら・ちえこ)1976年(昭51)8月15日、宮城県気仙沼市生まれの31歳。鼎が浦高(現気仙沼高)―日体大。宮城クラブ所属。04年アテネ五輪は2回戦敗退。07年の世界選手権で女子団体史上初の銅メダル獲得に貢献。1メートル62、56キロ。

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