【ヴィクトリアM】エンブロイダリー 完勝でマイル女王 圧倒的1番人気に応えてG1・3勝目

[ 2026年5月18日 05:30 ]

<東京11Rヴィクトリアマイル>レースを制したエンブロイダリー(撮影・郡司 修)
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 春の最強牝馬決定戦「第21回ヴィクトリアマイル」が17日、東京競馬場で行われた。単勝1・9倍の1番人気に推されたエンブロイダリーが直線半ばで力強く抜け出し、25年桜花賞、秋華賞に続くG1・3勝目を飾った。20日に47歳の誕生日を迎えるクリストフ・ルメールは2度目の当レース連覇を達成。JRA・G1通算60勝目のメモリアルVで、46歳最後のG1を彩った。これで今春のG1シリーズは、高松宮記念から1番人気が8連勝(J・G1含む)となった。

 まさに圧巻。残り200メートルで先頭に立つと、最後は手綱を緩めるほどの余裕があった。単勝1・9倍の支持に応える堂々たるレースぶり。エンブロイダリーをG1・3勝目に導いたルメールは検量室前に戻ると、相棒の首元をポンと叩いて「グッジョブ!」と笑顔。「スタートがとても良かったので、いいポジションが取れた。坂を上ってから彼女の手応えは良かったので、これなら勝てると思った。最後までいい脚を使ってくれて、今日はやっぱりG1ホースという走りだった」と称えた。

 他馬を寄せ付けない、別次元の走りだった。スタートを決め、外めの6番手を確保。9度目のコンビとなった人馬に呼吸の乱れはない。一切の不利、ロスもなく迎えた直線。あとは突き抜けるだけだった。残り300メートル付近で鞍上の手が動くと、雄大なストライドでグングン加速する。逃げるエリカエクスプレスを並ぶ間もなく捉え、そこからは独壇場だった。「後ろからの気配は何も感じなかった」と振り返ったように、昨春の牝馬2冠を分け合ったカムニャックの猛追もどこ吹く風。上がり3F33秒0の末脚を繰り出し、悠々とゴールを駆け抜けた。

 ルメールは昨年のアスコリピチェーノに続くヴィクトリアマイル制覇。20年アーモンドアイ&21年グランアレグリア以来、2度目の当レース連覇を達成した。数々の名牝の背中を知る鞍上は「いいスピードがあるし、長くいい脚も使える。メンタルも強くて、レース前もおとなしくしていた。凄くいい馬です」と絶賛。「1600メートルのG1なら、どこでも行けると思う」と能力に太鼓判を押した。

 森一師は「体が昨年よりひと回り大きくなって、完成の域に近づいてきた。それに加えて精神面の成長が非常に大きい」と語る。次走は未定だが「国内外含めて、さまざまな選択肢がある。G13勝馬ということで常に結果を出さなければならない立場になるので、出走するレースは全て勝つつもりで臨んでいきたい」と力強く語った。

 エンブロイダリーは今後どのような戦績をあげていくのか。“まだG1・3勝目”。晴天の府中で見せた圧巻の走りには、こう言えるほどの貫禄があった。

 ≪歴代最多記録を更新≫今週も1番人気馬が期待に応えた。今年のJRA・G1は初戦のフェブラリーSこそ2番人気コスタノヴァが勝利したが、続く高松宮記念からは1番人気がV8。85年菊花賞~86年桜花賞、20年スプリンターズS~ジャパンCの7連勝を抜き、障害を含むJRA・G1における1番人気馬の最多連勝記録更新となった。1番人気馬によるヴィクトリアマイル制覇は昨年アスコリピチェーノに続く2年連続で、通算7勝目。

 ◆エンブロイダリー 父アドマイヤマーズ 母ロッテンマイヤー(母の父クロフネ)22年2月1日生まれ 牝4歳 美浦・森一誠厩舎所属 馬主・シルクレーシング 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績11戦7勝(うち海外1戦0勝、重賞5勝目) 総獲得賞金5億4781万1000円 馬名の由来は刺しゅう(母名より連想)。

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