【競輪 京王閣競輪ミックスゾーンリポート】松浦悠士と清水裕友 中四国黄金コンビ復権への1歩

[ 2025年10月6日 19:59 ]

園田匠(右)にブーツの魅力を語る小川賢人(左)と岩本俊介
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 現在、競輪の取材はコロナシフトのままで制限が多い。そんな中でもレースだけではない、競輪の人間臭さや、選手の何げない一面を少しでも伝えたい。そんな思いから本紙記者がミックスゾーンで見た、聞いた、感じた話を「ミックスゾーンレポート」と銘打って自由気ままに書かせてもらう(不定期配信)。第4回は脇本雄太(36=福井、94期)が優勝した京王閣競輪開設76周年記念「ゴールドカップレース」。

 
 S班5人を含めて銘柄級がそろいにそろった開催だった。ファンはわくわく、ぞくぞく。ただ、和田真久留(34=神奈川、99期)が「嫌な記念ですよね。二次予選から脇本さんと当たるんですから…」とこぼすように、選手からしたら、たまったものではないのだろう。

 当然、トピックも多かった。中でも松浦悠士(34=広島、98期)の復帰が最大。ファンを思い、いい時はいい、悪い時は悪いと言うのがこの男。前検日は「今までで一番のケガだった。自転車にちゃんと乗れたのはここ最近。脚はそれなりに戻った。恥をかかない程度にはなったかな」と明かした。

 現場記者としては表情を見て“これは怪しい”と思ったが…。二次予選があっぱれだった。目標不発もライバルに当たりながら縫うように自転車を進ませる。3コーナーではブロックされないよう先に当たって捲り切った。これぞ超絶技巧。「ホッとしている。ケガ前よりいいところもある」と自身もファンも安心させた。準決の失格は残念だったが、中四国にとって参謀の復帰は大きいだろう。


 松浦とゴールデンコンビとされていた清水裕友(30=山口、105期)は二次予選敗退も連勝締め。3日目の1着後に「脚の調子が悪いとか、そういうのじゃなくて、いまいちピリッとしない。こういうのは初めて。スランプって言うのか何て言うか。糸口というか、見えてこない」と吐露した。

 ベースの脚力が素晴らしいのはもちろんだが、元々怖いもの知らずで“気合っす、いけるっす”と勢いで上り詰めた“競輪少年”。それがケガもあり、デビュー約10年で、見えるものが多くなり、立ち止まって考えているように感じる。今、燃料は空だが、競輪好きな男にとって1着は最高のガソリン。この連勝からエンジンをフカし、アクセルベタ踏みでいってほしい。かつては速度制限など気にしていなかったはず。

 名前を売ったのは特昇4場所目だった福田稔希(22=栃木、125期)。最終日にはS班清水を相手に、突っ張り先行で2着に粘った。本人は「前検の夜に真杉さんと自転車の話をした。競輪人生において早い段階からお話できたのはプラスになることが多い。今までは漠然とG1に出たい、勝ちたいだったけど、どこを目指しているか明確になった感じ。今は名前を売る時期。いろいろな人にたくさんアドバイスをもらえる。本当に今が大事」と超一流に触れ、刺激になった様子。

 もちろん、まだ22歳。かわいらしい一面もあり、「記念は画面で見ていた人ばかりで…。ローラーで隣が清水さんと新田さんで、“すげー”って。でも、真杉さんにその感覚が抜けないと強くならないと言われました…」。支部一なまっているという栃木なまり全開で照れ笑いしていた。

 猛者ばかりが集まったが、ほっこりするシーンも。なぜか選手控室前にブーツが3足展示しているように並べられていた。しばらく観察していると、岩本俊介(41=千葉、94期)の姿が。「自分と野口(裕史)さんと椎木尾(拓哉)君のです。カッコいいでしょう。革の種類メーカーだったりいろいろ合って…。男しか興味はないはず。男のロマンってやつですね!競輪より見ていられますよ(笑い)」と趣味を語ってくれた。

 ちなみに“ブーツS班”は小川賢人(40=福岡、103期)ということで話を聞くと…「家には30人家族かなってくらいあります。でも、こっち(岩本)の方がお金を持っているのでキューンと上に行っちゃうんですよ。ブーツ部、頑張ります!」と教えてくれた。展示されたブーツに吸い寄せられた園田匠(44=福岡、87期)を岩本、小川の“ダブルS班”でブーツの世界に勧誘する姿は確かに凄い熱量だった。

開催一の衝撃
最終日12R決勝(脇本雄太が“画面外”からゲームのような超速ターボでV)

個人的MVP
脇本雄太(36=福井)

今後注目選手
福田稔希(22=栃木)

(東京本社競輪担当・渡辺 雄人)

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