ヤマニンウルス完全復活の立役者!嶋津篤助手「めちゃくちゃうれしかった」
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日々トレセンや競馬場など現場で取材を続ける記者がテーマを考え、自由に書く東西リレーコラム「書く書くしかじか」は栗東取材班の田村達人(32)が担当。先月の東海Sで2度目の重賞制覇を飾り、完全復活を遂げたヤマニンウルス(牡5=斉藤崇)を担当する嶋津篤助手(42)の生い立ちに迫った。
先月27日の東海Sはヤマニンウルスが先行抜け出しで後続を3馬身半ちぎって完全復活。無傷の5連勝で重賞初制覇を飾った昨年7月プロキオンS以来、1年ぶりの勝ち星で長いトンネルを抜け出した。担当の嶋津助手は「自分が新馬戦から担当して初めて重賞を勝った馬。昨年の冬から結果が伴わず、悔しい思いが強かった。このまま負け続けて競走馬生活が終わってしまったらどうしよう…と不安だった中での勝利。めちゃくちゃうれしかった」と喜びを口にした。
嶋津助手は兵庫県南部の淡路島生まれ。人口は約13万人で甘く、柔らかいタマネギが全国的に知られている。馬の世界に興味を持ったのが高校生の時。「母親の兄である伯父さんが栗東トレセンで仕事をしていると聞いて、実際に冬休みに見に行ったことが始まり。元々、動物に携わる仕事がしたかったけど、こんな職業があるんだと思った」と心を動かされた。
伯父・松下治郎氏は今や名門の矢作厩舎にJRA重賞初制覇(07年スワンS)をもたらしたスーパーホーネットを担当していた。「伯父さんの子供は女の子が1人で親戚に馬の仕事をやっている方がいなかったので、僕がこの業界を目指すと知った時は喜んでいた」。定年前に体調を崩して早期退職を余儀なくされたが、27歳で佐藤正雄厩舎のスタッフになった嶋津助手とは厩舎こそ違うが同じ栗東トレセンで働いていた時期が少しだけかぶっている。「あまり仕事のアドバイスなどをするような方ではなく、いつも遠くから優しく見守ってくれていた」と振り返る。
18年に佐藤正雄厩舎の解散に伴い、斉藤崇史厩舎に加わった。そこで出合ったのがヤマニンウルス。ちょうど3年前の8月20日に小倉ダート1700メートルで衝撃の初陣Vを飾った。後続に4秒3差は84年以降のJRA平地レース最大着差で勝ち時計1分44秒3は2歳レコード。レース前は返し馬で他馬が放馬、スタート前は発馬機内でひっくり返った馬の影響でゲートを入れ直しと思わぬアクシデントの連続だったが一切、物おじしなかった。「騎乗してくれた(今村)聖奈ちゃんが“本当に2歳馬ですか?”と驚いていました。当時から堂々としていて、まるで古馬のような落ち着きだった」と怪物ぶりを伝える。
600キロ近い大きな馬体は並外れた馬力を生み出す一方で、ケガのリスクも高まる。裂蹄など常に脚元と相談しながらの実戦が続いた。昨年プロキオンSで本格化を迎えたかのように見えたが下半期の大目標だったチャンピオンズCが無念の除外。その後は4戦連続で馬券圏外と歯車が狂った。間隔を空けながら5連勝を飾った時と比べて短い間隔で今度はメンタルが疲弊。それでも一度、しっかり休養を挟んだことで前走、息を吹き返した。「自分はゲートから戻るバスの中でレース実況を聞いていて、最後に馬名を呼ばれて勝ったんだなと実感しました。この子は本当に獣医師、装蹄師の方々にお世話になっている。全員でつかみ取った勝利だと思います」と謙虚な姿勢を忘れない。
この業界を志すきっかけになった伯父の松下治郎氏は現在、九州で生活を送っている。「たまに伯父さんから“元気で頑張っているか?”と連絡を取り合っている。向こうでゆっくり過ごしているそうです」。あまり多くは語らない昔ながらの職人だった伯父もきっと今の活躍を喜んでいる。
◇嶋津 篤(しまづ・あつし)1983年(昭58)6月24日生まれ、兵庫県南あわじ市出身の42歳。同じくトレセン勤務だった伯父の影響で馬の世界に飛び込んだ。27歳で栗東・佐藤正雄厩舎のスタッフになり、解散に伴って斉藤崇史厩舎に加わった。担当馬はヤマニンウルスの他にドンフランキー、ルシフェル。趣味はゲーム。座右の銘は「初心忘るべからず」。
◇田村 達人(たむら・たつと)1992年(平4)11月12日生まれ、大阪市城東区出身の32歳。高校卒業後は北海道新ひだか町のケイアイファームで育成&生産に携わった。
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