【ダービー卿CT】パラレルヴィジョン 鮮やかな差し切りで重賞初V 戸崎23年に続き連覇

[ 2024年3月31日 05:08 ]

<ダービー卿CT>レースを制したパラレルヴィジョン(左)
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 春の中山の名物重賞「第56回ダービー卿CT」が30日、中山競馬場で行われ、2番人気パラレルヴィジョンが重賞初制覇。鞍上の戸崎圭太(43)は昨年(インダストリア)に続いて連覇。管理する国枝栄師(68)は98年ブラックホーク、08年サイレントプライド、17年ロジチャリスに続き、同レース歴代最多となる4勝目を飾った。

 鮮やかな差し切りV。「今日は理想的な競馬だったね。重賞を勝つことができて本当にホッとしているよ」。国枝師は期待の愛馬パラレルヴィジョンの快走に笑顔満開だ。

 好スタートを切り、後続を突き放す大胆な逃げを打ったエエヤンを見ながら、先行集団で好機を待つ。徐々に前との距離を詰め、迎えた直線。切れないがゴールまでしぶとく脚を持続させ、最後は測ったかのように逃げ粘るエエヤンを差し切った。テン乗りで相棒を重賞初制覇に導いた戸崎は「届く位置で運んでいたので問題なかった。体もスッキリしていたが、直線の反応も良かった」と冷静にレースを振り返った。

 究極の仕上げだった。Wコースの最終追いで5F65秒9~1F11秒4の好時計をマークするなど、4週続けてラスト1F11秒台と攻めた。前走ニューイヤーSから馬体重は16キロも絞れた。「シャープになっていた。中間での成長も感じていたし、精神面も大人になってきていたね」と納得の表情だ。

 デビュー2連勝を飾り、22年神戸新聞杯では1番人気に支持された(7着)素質馬。ダート転向など紆余(うよ)曲折を経て、芝マイルでオープン→重賞を連勝。「元々真面目に走る馬だし、この距離も合っているね」。好調のキズナ産駒からまた1頭、マイル界に現れたニューヒーロー。今後の活躍から目が離せない。

 パラレルヴィジョン 父キズナ 母アールブリュット(母の父マクフィ)19年2月4日生まれ 牡5歳 美浦・国枝厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績13戦6勝(重賞初制覇) 総獲得賞金1億3588万8000円 馬名の由来は「4カ国で開催された生の芸術を集めた展覧会」(母名より連想)。

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