【シンザン記念】トーホウガレオン 福永と“福笑い”!出世レース勝ってクラシック戦線に躍り出る

[ 2023年1月6日 05:30 ]

トーホウガレオンは運動するために厩舎を出発する
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 東西金杯でスタートした23年中央競馬。中1日で行われる3日間開催(7~9日)の出走馬が5日、確定した。中京の3歳重賞「第57回シンザン記念」(8日)は7頭立ての少頭数ながら素質馬が集結。3月に調教師に転向する福永祐一(46)とコンビ継続のトーホウガレオンは未勝利Vから連勝で重賞初制覇に挑む。

 来月いっぱいで引退する名手とともにキャリアを積んできた。トーホウガレオンはデビューから福永がコンビを組み、3戦連続で2着に惜敗。ワンターンの芝1800メートル戦に使った前走で待望の初勝利を挙げた。石坂師は「勝ち切ってくれて何よりですね。乗り慣れたジョッキーで安心して見ていられた」と振り返る。

 その後は先月の朝日杯FSでG1挑戦を目指していたが熱発して回避。同じマイル戦の年明け3歳重賞を目標に切り替えた。指揮官は「マイルで脚をためる競馬をしても良さそうですし、むしろ向くかなという判断で距離を200メートル縮めることにした」と意気込む。

 先月の21、28日にはCWコースで2週連続、古馬オープン馬のワールドバローズと意欲的な併せ馬を消化。年明け4日には坂路でルージュシェノン(4歳1勝クラス)を2馬身追走、ラストは気合をつけて併入に持ち込んだ。「気合を乗せて、しまいの反応だけ確認した。いい状態ですし自信を持って送り出せる」と仕上がりに太鼓判を押す。

 21年の1歳セレクトセールに上場され、9460万円(税込み)で落札されたリアルスティールの初年度産駒。4戦のキャリアで経験を積みながら、鞍上がレースを教え込んできた。石坂師は「競馬に向けてもいい意味でテンションが上がるようになっていますし、走行フォームにもいい変化が見られます」と成長に目を細めた。

 クラシックの登竜門としても注目の年明け最初の3歳重賞。石坂師の父である正・元調教師が管理したジェンティルドンナも未勝利戦Vから12年の当レースを勝ち、牝馬3冠を制した。01年以降で他に未勝利戦から連勝で制した4頭の中には02年ダービー馬タニノギムレット、18年3冠牝馬アーモンドアイもいる。「能力の高い馬で、とても期待している一頭。ここでいい勝負をしてクラシック路線に乗せられたら」。出世レースを制して大舞台へ羽ばたく。

 《昨年有馬の大観衆に福永「胸が高鳴った」》中京では1R前にウイナーズサークルで鏡抜きが行われた。日本騎手クラブ副会長の福永が「たくさんの方に来場していただき、ありがとうございます。我々ジョッキー一同、素晴らしいレースを提供できるよう頑張ります。昨年の有馬記念に騎乗しまして、大観衆で埋め尽くされたスタンドを見て、久しぶりに胸が高鳴りました。やはり日本の競馬はたくさんのお客さまがいてこそ成り立つものだと改めて感じました」とあいさつ。詰めかけた大勢のファンが拍手した。

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2023年1月6日のニュース