【中山金杯】“年男”高柳瑞師 ゴールドスミスで跳ねる!「逃げも差しもできちゃう」

[ 2023年1月4日 05:30 ]

高柳瑞師(撮影・郡司修)
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 うさぎ年生まれの年男は騎手5人、調教師は10人いるが、年始から大活躍の予感だ。「第72回中山金杯」には高柳瑞樹師(47)がゴールドスミスを送り出す。“金”にまつわる馬名が6連勝した昭和の伝説が令和の時代によみがえるか。

 美浦注目の“年男”はうさぎ年に生まれ、うさぎ年に厩舎を開業した高柳瑞師。昨年、開業12年目にしてスターズオンアースが待望のG1優勝。その2冠牝馬のみならず、ファンタジーS(リバーラ)、京阪杯(トウシンマカオ)と将来有望な若駒を次々と輩出した。「年男?そうなんですよねぇ…(笑い)。活躍できるよう頑張ります」。さらなる飛躍を期す23年。一年の計を占う金杯に遅咲きの9歳セン馬ゴールドスミスを送り出す。

 先に挙げた重賞ウイナー3頭が生まれる前の16年から厩舎を支えてきた功労馬。屈腱炎を克服し、昨シーズン、8歳にしてようやくオープン入りを果たした。「9歳なのであとどれだけ走れるか分からないが脚元は平気。年を感じさせない走りを見せてくれます」。指揮官が目を見張ったのは昨夏、通算5勝目を挙げた福島(阿武隈S)での勝ちっぷり。「ハミにもたれて走る面があったけど、あの時から体を起こして走れるようになりました。芝でもダートでも、逃げても差しても何でもできちゃう」といまだに進化する愛馬に目を細める。

 金杯を勝つにふさわしいその名は英語で「金細工師」の意。中山金杯は84年のドウ(銅)カンヤシマを皮切りに、85年のスズ(鈴)パレード、86年クシロ(釧路)キング、87年トチノニシキ(錦)、88年アイアン(鉄)シロー、昭和最後の89年ニシノミラー(鏡)と、変換すれば金偏となる馬名が6連勝。14年以降はゴールドスミスと同じステイゴールド(金)産駒が3勝、2着2回と種牡馬別成績で群を抜いている。

 自身も【2・1・0・3】と得意とする中山芝コース。「良績があるし、条件は悪くないので」と指揮官も色気たっぷり。年男が送り出す9歳セン馬が、信じる者に金一封のお年玉を運んでくる!?

 ◇高柳 瑞樹(たかやなぎ・みずき)1975年(昭50)8月1日生まれ、北海道出身の47歳。北海道・高柳牧場の生まれで弟の大輔氏も調教師。明治大時代に馬術部に入部し、99年にトレセン入り。吉永正人、伊藤伸一厩舎で従事した。10年に調教師免許を取得し、11年に開業。21年フラワーC(ホウオウイクセル)で重賞初制覇。JRA通算2588戦208勝、うち重賞5勝。

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