【マイルCS】安田父子対決!父・隆行師「ライオンの気持ちで(笑)」、子・翔伍師「全く意識してない」

[ 2022年11月18日 05:30 ]

父・安田隆行師と子・安田翔伍師(右)
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 安田父子が送り込む3頭が旋風を巻き起こす。秋のマイル王決定戦「第39回マイルCS」(20日、阪神)の出走馬17頭が17日、確定した。ダノンザキッド、ダノンスコーピオンの父・隆行厩舎か、ジャスティンカフェの次男・翔伍厩舎か。父子対決で話題を提供する。同レースは18日に枠順が決まる。

 父子でも、もちろん譲れない。マイルCSは安田隆行厩舎がダノンザキッド、ダノンスコーピオンのG1馬2頭、安田翔伍厩舎がジャスティンカフェを送り出す。G1での安田父子対決は一昨年、昨年のフェブラリーSに続き3度目。父の安田隆師が「子を谷底に突き落とすライオンのような気持ちで」と笑いを誘い、すぐさま表情を引き締めて「お互い、いいレースをしたいです。(安田翔師は)勉強家ですし、うちの厩舎を大きくしてくれたスタッフでもありますからね」と健闘を誓った。

 一方の次男・安田翔師は「全く意識していないです」と自然体を強調。昨年の根岸Sで安田隆厩舎のレッドルゼルが1着、安田翔厩舎のワンダーリーデルが2着と父子ワンツーを決めた際も「(自厩舎の馬が)いい脚を使っていたな、いい内容だったなと思った後に、勝った馬がどこの厩舎だろうと思ったら、そうだったので」と振り返り、自厩舎の馬づくりとレースに集中している。「レースが終わって、自分の馬が先着していたなら、うれしいなって思うくらいです」と率直な気持ちを明かした。

 父が管理するダノンザキッドは前走・毎日王冠が3着。ゲート内で突進するアクシデントがありながら好位からしっかり脚を使った。この中間について安田隆師は「思い通りの調教ができて順調に来ています。ダノンスコーピオンとも甲乙つけがたい」と好気配に胸を張った。今年NHKマイルCを制したダノンスコーピオンも前走・富士Sが3着で始動戦としては上々の内容だった。「精神面がどっしりして凄くいい状態」と成長をアピール。2頭ともG12勝目に向け、期待できる仕上がりだ。

 対する安田翔厩舎のジャスティンカフェは今回がG1初挑戦。重賞タイトルもなく格では劣るが、前走・毎日王冠(2着)でダノンザキッドに先着し、G1クラスの能力を示している。この中間も調教師自ら追い切りの手綱を取った。安田翔師は「(前走は)春の取り組みがつながった収穫大のレース。折り合いつつ加速するギアをつくりたかったんです。今ならG1に挑戦してもいいかなと」と目を細めた。安田隆厩舎のG1馬2頭を含む、マイル界の強豪をまとめて差し切るか。父子ワンツーどころか、父子ワンツースリーまであるかもしれない。

 ◇安田 隆行(やすだ・たかゆき)1953年(昭28)3月5日生まれ、京都府出身の69歳。72年に騎手デビュー。91年にトウカイテイオーで皐月賞&ダービーの2冠制覇を成し遂げるなどJRA通算680勝をマークした。94年に調教師免許を取得して翌年、厩舎を開業。19年にJRA62勝で初のリーディングトレーナーに輝く。JRA通算7841戦929勝、うち重賞55勝。長男・景一朗助手は自厩舎のスタッフ。

 ◇安田 翔伍(やすだ・しょうご)1982年(昭57)7月8日生まれ、滋賀県出身の40歳。安田隆行師の次男。03年から父の厩舎で調教助手。カレンチャン、ロードカナロアといったG1馬に携わった。17年に調教師免許を取得し、18年に厩舎を開業。オメガパフュームで18~21年に東京大賞典を4連覇。JRA通算1056戦100勝、うち重賞6勝。

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