【菊花賞】(10)セイウンハーデス ブリンカー効果で集中!橋口師4組目父子制覇へ

[ 2022年10月21日 05:30 ]

CWコースで追い切るセイウンハーデス(撮影・亀井直樹)
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 父・弘次郎師が管理するダンスインザダークが悲願をかなえた96年の菊花賞。当時、慎介師は高校を卒業し、馬学を学ぶため、アイルランドのリムリック大学に留学中だった。「母親に電話して受話器をテレビに近づけてもらって実況を聴きました。当時は(通話料が)めちゃ高かったんで、コレクトコールでした(笑い)」と当時を懐かしそうに振り返った。

 調教師では史上4組目となる親子制覇は当然意識するところだが、セイウンハーデスの菊挑戦は既定路線ではなかったという。

 「前走4着の後に、どうしようかという話になったんですが、“菊花賞に行かせてください”と(オーナーに)お願いしたんです。心肺機能も高いし、走り方からも距離があった方が絶対にいいと」

 追加登録料200万円を払っての参戦となった。1週前のCWコースで6F78秒0の猛時計を出しており、木曜の最終追いは同コースをさらっとなでた程度。6F87秒7~1F12秒6の時計に集中力と前向きさが感じられた。

 「深めのブリンカーが効いているようで、集中力がある。ブリンカーは早めに着けると慣れてしまうので、今日も馬場入りする直前に着けて、本番でもゲート裏から着ける予定です」

 鍵は集中力。今回から着用する深いブリンカーが秘密兵器。「スタートは速い。ハナもあり得る」と橋口師。5枠10番に「真ん中でいい枠。外枠より運びやすいですね」と歓迎している。同型との兼ね合いになるが、積極策がイメージできる。

 《父・弘次郎氏は96、03年に2勝》橋口慎介師の父・弘次郎元調教師は96年ダンスインザダーク、03年ザッツザプレンティで菊花賞2勝。今年セイウンハーデスが勝てば、伊藤勝吉(40年テツザクラ)→伊藤修司(88年スーパークリーク)、大久保正陽(94年ナリタブライアン)→大久保龍志(07年アサクサキングス)、池江泰郎(86年メジロデュレン、90年メジロマックイーン、05年ディープインパクト)→池江泰寿(11年オルフェーヴル、16年サトノダイヤモンド)に続く4組目の父子制覇。

 ◇橋口 慎介(はしぐち・しんすけ)1975年(昭50)3月31日生まれ、滋賀県出身の47歳。父は橋口弘次郎元調教師。99年JRA競馬学校厩務員課程入学。00年栗東・池添兼雄厩舎で厩務員。同年調教助手。15年調教師免許所得。16年開業。JRA通算1576戦138勝。

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2022年10月21日のニュース