【フローラS】キタサンシュガー 父・ブラックが勝った秋の盾と同舞台で樫切符

[ 2022年4月22日 05:30 ]

キタサンシュガーと辻田厩務員(撮影・亀井直樹)
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 オークストライアルの「第57回フローラS」組ではキタサンシュガー。父キタサンブラックが17年天皇賞・秋を制した東京2000メートルで覚醒するか。

 先週の皐月賞。イクイノックス(2着)の走りに熱い視線を注ぐ男がいた。辻田義幸厩務員(46)。イクイノックスと同じキタサンブラック産駒のキタサンシュガーを担当し、フローラSへと送り込む。そして何より、キタサンブラックも手掛け、数々の栄光を手にしてきた。

 「(イクイノックスは)よく走っていますよね。競馬に行くと前向きになる子が多い印象。こうして血がつながっていくのを見るのは幸せなこと。自分もキタサンブラックの子供を担当している。うれしいことです」

 キタサンシュガーは、まだキャリア2戦。中京の芝マイル戦でデビュー。上がり最速の脚を繰り出して差し切った。父も所有した北島三郎オーナー(名義は大野商事)にとって、この産駒で初めての勝利となった。続く前走・フラワーCはスロー。流れが向かなかったが直線だけで7着まで押し上げた。「展開は向かなかったが脚は使えていた。父との共通点は馬房でのんびりするところ。オンとオフを切り替えられる。中間は運動量を増やしています」

 勝負の3戦目。そろそろ本領を発揮する頃合いだ。東京2000メートルといえば父が17年天皇賞・秋を制した舞台。「脚質的にも東京替わりは前向きに捉えています。競馬に行って素直。距離は何とかこなせるのかな」。父がブラックで娘がシュガー。コーヒー好きならにやりとするネーミング。ひとさじ分、味わいを加えたということか。皐月賞でイクイノックスは2着に敗れ、いきなり祭りとはいかなかった。ただ、娘がバトンをつなぐ。ここでオークス切符を手に入れ、1週遅れのキタサン祭りだ。 

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2022年4月22日のニュース