【きさらぎ賞】夢運ぶマテンロウレオ クラシックへ!寺田オーナー×昆師×横山典でまた重賞制覇

[ 2022年2月7日 05:30 ]

きさらぎ賞を制した横山典とマテンロウレオ
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 寒さを吹き飛ばすアツイ叩き合いを制した。「第62回きさらぎ賞」は6日、中京競馬場で行われ、2番人気マテンロウレオ(牡3=昆)が外から力強く脚を伸ばし、重賞初制覇を飾った。寺田千代乃オーナー&昆師&横山典のトリオは今年のシンザン記念マテンロウオリオンに続く重賞V。出世レースを制し、堂々とクラシックロードを歩む。

 人馬一体となり、測ったように差し切った。マテンロウレオは残り50メートルの激しい攻防を制し、重賞初制覇。前走・ホープフルS(6着)から中5週での重賞再挑戦。外差しを決めたレースぶりを昆師は「まあまあかな」と控えめにジャッジしたが「競り合って最後はグイッと伸びた。長く脚を使うし、いい根性がある。勝ち切ってくれてよかった」と愛馬を称えた。

 スタートを五分に決め、自然と中団のポジションへ。前半から馬のリズムを重視した。横山典は「(スタートは)あまり速い方ではないけど1コーナーの入りが良かった。いつも通り、リズム良く運べた」と狙い通りのプランにしてやったりの表情を浮かべた。前半1000メートル通過が60秒6の締まった流れ。中団の内で脚を温存した。4角手前で進路を外に切り替えると、鞍上の右ステッキに応え、一完歩ごとに前との距離を詰めていく。そこからグングン加速し、上がり3Fはメンバー最速の35秒0をマーク。2着ダンテスヴューを鼻差で捉えた。早くも今年重賞3勝目となった鞍上は「ボコボコでタフな馬場だったけど、よくしのいでくれた。いい素質があるので順調にいってほしいね」と先を見据えた。

 寺田千代乃氏(アート引越センター名誉会長)が所有する2頭が年明けから活躍。シンザン記念を制した僚馬マテンロウオリオンに続く、G3勝ちとなった。寺田オーナーは同じく昆厩舎所属、横山典騎乗で重賞4勝を挙げたミスパンテールなど重賞10勝を挙げているが、まだG1には手が届いていない。指揮官は「他の個人馬主さんの馬ではG1を獲っているけど、寺田さんで勝てていない。G1をプレゼントしたいね」と意気込む。

 「2頭いるので路線はレオはダービー系、オリオンはマイル系(の距離)になると思うが、まだ若いのでどう成長するか見極めたい」と次走の明言こそ避けたが、春の大舞台がはっきり視野に入ったのは間違いない。僚馬ながら良きライバル。切磋琢磨(せっさたくま)しながら、さらなる飛躍を目指す。

 ◆マテンロウレオ 父ハーツクライ 母サラトガヴィーナス(母の父ブライアンズタイム)19年4月22日生まれ 牡3歳 栗東・昆厩舎所属 馬主・寺田千代乃氏 生産者・北海道新ひだか町の猪野毛牧場 戦績3戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金4739万9000円 馬名の由来は摩天楼+星座。

 【きさらぎ賞アラカルト】

 ☆騎手&調教師 横山典はきさらぎ賞2回目の騎乗で初勝利。JRA重賞は今年のAJC杯(キングオブコージ)に続く今年3勝目で通算184勝目。昆師は管理馬5頭目の出走できさらぎ賞初勝利。JRA重賞は今年のシンザン記念(マテンロウオリオン)に続く今年2勝目で通算19勝目。

 ☆血統 ハーツクライ産駒は延べ5頭目の出走できさらぎ賞初勝利。JRA重賞は今年の東海S(スワーヴアラミス)に続く今年2勝目で通算73勝目。東京新聞杯を勝ったイルーシヴパンサーが74勝目となった。

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