【中京2R】永島まなみ JRA初勝利に歓喜「ホッとしました」 前日初勝利の同期・古川奈穂に続いた

[ 2021年3月15日 05:30 ]

初勝利を挙げルメール(左)とハイタッチする永島 

 奈穂に続き、まなみも決めた!5年ぶりのJRA女性ジョッキーとして今月デビューした永島まなみ(18)が14日、中京競馬場で待望の初勝利。2Rの3歳未勝利戦で、自身が所属する高橋康之厩舎のアクイールとコンビを組み、積極的なレース運びで逃げ切った。前日に勝った同期の古川奈穂(20)とともに女性ルーキーがそろってデビュー2週目にVを飾った。

 待ちに待った瞬間がやって来た。直線、逃げ切り態勢に持ち込んだアクイールが中京のファンの声援を受けてゴール前、グイッとひと伸び。後続の追い上げをかわし、先頭でゴールへ。女性ルーキー・永島まなみが初勝利をモノにした。

 「ゴールした瞬間はうれしかったし、ホッとしました。ゲートの駐立で我慢してくれて直線に向くまでいい手応え。馬に助けてもらいました。経験が少ない私を乗せてくださったオーナー(ノースヒルズ)や先生(高橋康師)、スタッフの皆さんに感謝しています」

 くしくも前日に初勝利を挙げた古川奈穂と同じ12戦目。レース後はその古川奈が検量室前で出迎えて「まなみちゃん、おめでとう!」と祝福した。同期はデビュー初日に小沢と永野、そして前日に松本と古川奈が初勝利。「励みになったし、負けたくないと思いました」と発奮材料にした。

 父・太郎氏は園田の元ジョッキーで現在は調教師。身近な存在として馬がいる環境で育った。小学生の頃、憧れの存在であった武豊に関する書籍をコツコツためたお小遣いで購入。後から父に「欲しいのなら買ってあげたのに」と言われても「自分のお金で買いたかった」と返した。小5で初めて馬にまたがり、競馬の世界への思いが強くなっていった。

 アクイールを管理する元ジョッキーの師匠・高橋康師は「いつも通りの競馬をすれば大丈夫」と声をかけて送り出した。「それまで出負けが多かったし、緊張をほぐす意味で馬とお友達になっておいで、と言ったんです。最後は力が入りましたね。1年分、疲れました」と笑顔。「ペースの感覚がある子。調教でもうまく乗れているし、心配はしていなかったんです。自分で思い描いたレースができたんじゃないかな。オーナーにも、いい報告ができます」と愛弟子を褒めた。

 制限付きではあるがファンが戻った競馬場。声援が届いたか?と問われると「ゴールするまで夢中で聞こえませんでした。もっと冷静でいられるように、これから頑張ります」と前を向いた。ゆっくりとでも確実に前へ。一鞍一鞍が自身の成長につながっていく。

 ≪調教師の父喜び≫永島まなみの父で兵庫の元ジョッキー、現・調教師の太郎氏(47)は昨年、西脇トレセンに厩舎を開業。調教の合間に厩舎のテレビで娘の初勝利を見届けた。「スタッフみんなで大変な盛り上がりになっちゃいました」とうれしそう。「ジョッキーは一つ乗るたびにうまくなっていくし、経験を積み重ねることが大事。人を押しのけてまで…という性格ではなくてアグレッシブさには欠けるけど、みんなにかわいがられつつ頑張ってほしい」とエールを送っていた。

 ◆永島 まなみ(ながしま・まなみ)2002年(平14)10月27日生まれ、兵庫県出身の18歳。栗東・高橋康之厩舎所属。父・太郎は騎手として地方通算2043勝を挙げ、現在は兵庫競馬で調教師。趣味は料理でよく作るのはハンバーグや唐揚げ。好きなアーティストはGENERATIONSの片寄涼太。1メートル59・8、45・4キロ。血液型A。

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