【ユニコーンS】ファラオ無傷3連勝!史上最少キャリアで“3歳砂王”末恐ろし5馬身差レコードV

[ 2020年6月22日 05:30 ]

<ユニコーンS>レースを制したカフェファラオ(右端)(撮影・郡司 修)
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 父の日の21日、東京、函館、阪神の3場で偉大な父の産駒たちがメインレースを制した。3歳ダート重賞「第25回ユニコーンS」が東京競馬場で行われ、1番人気カフェファラオが直線で5馬身突き抜けて圧勝。無傷3連勝で重賞初制覇を飾った。函館ではサマースプリントシリーズ第1戦の「第27回函館スプリントS」が行われ、武豊騎乗の1番人気ダイアトニックが直線抜け出して完勝。また、今年からサマーマイルシリーズ第1戦となった阪神の「米子S(L)」は、3歳馬スマイルカナが4角先頭から押し切った。

 まさに王の行進だった。好スタートを切ったカフェファラオは2番手を追走。残り300メートルでレーンのゴーサインに応え、逃げた2番人気レッチェバロックをかわして先頭に立つ。そこからはもう独り旅。勝負が決した後に3番人気デュードヴァンが追い込んできたが、その差は5馬身。18年のルヴァンスレーヴの記録を0秒1更新する、1分34秒9のレースレコードでの圧勝。同世代のライバルに力の差をしっかりと見せつけた。

 「スタートは良かったが、2番手につけるまでにエネルギーを使った。そこからはリズム良く走っていた。リラックスし過ぎていたくらい。前半脚を使った分、心配したが、直線の反応は素晴らしかった。一戦ごとに成長しており、全てのポテンシャルを発揮していない。今後、日本だけでなく、世界の舞台でも活躍すると思う」とレーン。最終追い後に「シンプルにいい馬。間違いなく高いポテンシャルを秘めている」と絶賛していたが、それをしっかり証明してみせた。

 米国のトレーニングセール(OBSマーチセール)出身。父アメリカンファラオは37年ぶりとなる米国3冠(15年ケンタッキーダービー、プリークネスS、ベルモントS)に加え、同年のBCクラシックも制覇し、史上初の“グランドスラム”を達成した歴史的名馬。カフェファラオは偉大な父の血を確実に受け継いでいる。逃げて1秒6ちぎった新馬戦、出遅れをものともせず差し切ったヒヤシンスS、そして史上最少キャリアとなるデビュー3戦目でユニコーンS制覇。いずれもインパクト絶大な勝ちっぷり。

 次走は登録のあるジャパンダートダービー(7月8日、大井)が有力。公営勢も一蹴し、名実ともに世代No・1を目指す。

 日本馬のケンタッキーダービー(9月5日)出走馬選定ポイントシリーズ「JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY」でも断然のトップ。コロナ禍の影響で今年の遠征は難しそうだが将来、父が君臨したダート競馬の本場での走りを見てみたい馬だ。

 ◆カフェファラオ 父アメリカンファラオ 母メアリズフォリーズ(母の父モアザンレディ)牡3歳 美浦・堀厩舎所属 馬主・西川光一氏 生産者・米国ポール・P・ポンパ 戦績3戦3勝 総獲得賞金6187万5000円。

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