【フローラS】カッチー フルールで一発狙う!史上5人目JRA通算2万回騎乗“目前”重賞Vで弾みを

[ 2020年4月24日 05:30 ]

史上5人目の大記録が目前に迫っている田中勝春騎手。ファンに全力騎乗を約束した(撮影・西川祐介)
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 大偉業を自ら前祝いだ!本紙コラム「田中勝春この1頭」でもおなじみの田中勝春(49)が史上5人目となるJRA通算2万回騎乗を目前に控え、スポニチ読者へメッセージ。無観客開催にやきもきするファンに全力騎乗を約束した。オークスTR「第55回フローラS」(26日、東京)ではシャンドフルールと初コンビ。今年初の重賞Vで大記録に花を添えるつもりだ。 フローラS

 目前に迫ったJRA通算2万回騎乗。感想を尋ねると「全然知らなかった!あと何回なの?」とカッチースマイルがはじけた。これまで武豊、柴田善臣、蛯名正義、幸英明の4騎手しか達成していない大記録まであと13。「とにかく馬に乗りたくて一生懸命やってきた。その積み重ねが結果として数字になったのかな」と感慨に浸った。

 通算1万9987戦1781勝。「改めて数字を見ると1割も勝てていないのは悔しいね。競馬は負けることの方が多いけど、その負けから学んで引き出しが増えていく。乗った数が経験になる」。数々の実力馬に騎乗してきたが記憶に残る一頭はG1・2勝馬ジェニュイン。レースで5度コンビを組み、97年安田記念2着などG1でも好走した。「馬にオーラがあった。乗るというより“乗らせてもらう”感覚。凄みがあって、乗っていて恐ろしささえ感じた。本当に勉強になった」と振り返る。

 今週は計9鞍に騎乗予定。通算1万9995鞍目になる日曜メイン・フローラSでは関西馬のシャンドフルールと一発を狙う。「先行してしぶといイメージ。長い距離の方が良さそうだし、開幕週の東京も合うと思う。楽しみ」。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、騎手は東西トレセンの往来ができないためレース当日が初コンタクト。それでも、経験豊富なベテランは心配していない。「“こういう馬ならこうした方がいいな”と、いくつかのフレームは持っている」。若き牝馬を熟練のエスコートで樫の舞台へ導くつもりだ。

 最後にはファンへ「競馬を見て少しでも楽しんでもらえるならば幸い。自分たちはかろうじて仕事をさせてもらっている。テレビで見ているだけでも興奮できるような最高のレースをお見せできれば。全力で乗るだけです」とメッセージ。毎週ブログを更新するなど誰よりもファンを大切にする男は、競馬に乗れる喜びをかみしめて、大偉業へのカウントダウンを進める。

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