巨星の実像が再来年よみがえる

[ 2020年1月30日 05:30 ]

 【東西ドキュメント・美浦=29日】調教師最大の親睦団体「尾形会」の会長、伊藤正徳元調教師の声がオークラフロンティアホテルつくばの広間に響き渡った。「尾形藤吉先生の生誕130周年に当たる22年に企画展を開催する計画が進んでいます。皆さんのご助力をお願いいたします」。日本競馬の草分けで知られる故尾形藤吉氏門下のJRA調教師約30人らで構成する尾形会の新年会。出席した15人の調教師らは企画展への協力を誓った。

 「藤吉先生を回顧することは昭和の競馬史をひもとくことでもある。証言できる方が高齢になられ、企画展をやるなら今しかない」と語るのが門下の小桧山師。同門の国枝師は「戦前戦後の競馬を支えた偉人なのに、今の若い人たちは知らない。企画展とともにレース名に尾形先生の名前を残すなどしてファンにも伝えていく必要がある」と訴える。企画展を計画する競馬博物館には尾形会が全面バックアップ。藤吉氏の孫にあたる尾形充弘元調教師、孫弟子の松山康久元調教師らが持つ資料、証言などを提供する。歴代最多1670勝を挙げた巨星の実像が再来年によみがえる。

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2020年1月30日のニュース