【アイビスSD】菜七子“千の極意”でラウダと名物コース攻略へ!

[ 2019年7月23日 05:30 ]

アイビスSDにレッドラウダとの初コンビで挑む藤田菜七子 
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 中央競馬は今週から新潟、小倉、札幌へと舞台を移す。新潟では28日に直線1000メートル(以下直千競馬)の名物G3アイビスサマーダッシュが行われ、藤田菜七子(21)がレッドラウダで初めて挑戦する。直千競馬では過去4勝を挙げ、単勝回収率も優秀な菜七子。全国でここにしかない直線のみの特異なレースをどう捉え、どう対処するのか。令和初めての夏ならではのタイムリーな話題をお届けする新企画「ナツ☆ウマ」では菜七子に直撃した。 アイビスSD

 日本で唯一の直線芝1000メートルコース。01年に新設され新潟競馬場の“顔”となって久しい。別表の通り、昨夏もアイビスサマーダッシュ当日は1万9378人が来場し、オーラス・新潟記念に次ぐ観客を集めた。今年は菜七子がレッドラウダとのコンビで初参戦。相当な盛り上がりとなりそうだ。

 開催中は新潟を主戦場とする菜七子。デビュー4年で直千競馬に50鞍に騎乗して4勝。「凄く奥が深いコース。どこで1回息を入れさせるかも大切になってくるし簡単ではありません」とコースの印象を語った。

 当コースにおける定説と言えば「外枠有利」だ。10年以降の馬番別成績でも最内1番枠の勝率が2・4%なのに対し、大外18番枠は10・8%(唯一の10%超)。15番枠から外は全て同9%以上と高い勝率を誇る。ラチを頼った方が走りやすい、コース中央部分からの傾斜で勢いがつくなど諸説あるが、菜七子はこう語った。「外の方が走りやすいとも言われますが、私は“絶対に外”とは思っていません。スタート次第でそのまま真っすぐ走らせることもありますし状況次第になる」。確かに、過去の4勝の中には3番ゲートから勝ったレース(17年8月5日=フローラルシトラス)もある。固定観念にしばられて可能性を狭めるよりは、自らの瞬時の判断を重視する。これが直千競馬における菜七子のポリシーだ。

 菜七子は「最近、勝っていないので、そこまで得意という意識はない」と語るが、直千競馬は通算【4・4・2・40】。50鞍以上騎乗したコースで唯一、単勝回収率(155円)が150円を超えている。数字の上からは明らかに得意なコースだ。武器であるスタートセンスが最大限に生きている印象。道中も冷静で最後に馬群を割るシーンも多く、思い切りの良さも発揮できている。アイビスSDに3年連続での参戦(11→10着)となるレッドラウダとは初コンビ。「間違いなく直線への適性がある馬だと思う。この馬の力を出し切れるように頑張りたい」と意気込んだ。

 今夏はここを皮切りに、コパノキッキングのクラスターC(8月12日、盛岡)、ゴールドサーベラスの新潟記念(9月1日、新潟)での重賞騎乗が決定済み。16度目の重賞騎乗で悲願の初Vへ。歴史的瞬間は1分足らずの電撃レースで達成されるのかもしれない。

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