【大阪杯】“大人”のステイフーリッシュ下克上だ

厩舎周りで運動するステイフーリッシュ
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　【G1ドキュメント・栗東＝27日】グングンと馬が良くなっているイメージだ。G1勝ち馬が過半数の8頭を占めるメンバーにあって、重賞1勝のステイフーリッシュは格下。しかし、近走のパドック映像を見直した岡崎は、一戦ごとに馬がたくましくなっていると感じた。週刊誌の馬体写真を見ても、以前のきゃしゃなイメージは払拭（ふっしょく）されている。

　“厩舎スタッフはどう感じているのだろうか？”

　気になった岡崎は矢作厩舎へ。担当の藤田助手に自説をぶつけると、すかさず「うん、たくましくなってるね」と思い通りの答えが返ってきた。

　「菊花賞の後ぐらいから良くなってきた。以前は坂路で（4F）65秒ぐらいを上がるにしても、人馬ともにいっぱいいっぱいだったけど、今はコンタクトを取れる。我慢が利くのがいいね」

　体はもちろん、心もグンと成長しているようだ。馬房の前で取材していると、“何をやってるの！？”とばかりに顔をのぞかせるステイフーリッシュ。岡崎が鼻面を撫でるとうれしそうだ。これを見た藤田助手は「以前はこうやって触れる感じじゃなかった。顔つきも大人になったよね」とほほ笑む。「G1で戦えるのか、それとももう少し力を付けないと駄目なのか、ここで分かるかな」。4回目のG1舞台は、今後の分岐点となりそうだ。

　年長馬との対戦となった近3走はチャレンジC3着、中山金杯2着、京都記念2着。勝利には手が届いていないが、藤岡佑がいろいろな競馬を試しながら、この馬の理想のスタイルを探ってきた。今回は騎乗停止で手綱を取れないため、弟の藤岡康がピンチヒッター。追い切りに騎乗し、「スッと動ける感じではないが、動きは良かった」とキャラクターをつかみ取っている。おそらく戦法は前々からのロングスパート。心身ともに充実一途のステイゴールド産駒が波乱の使者となるか。