関東馬の躍進支えるNF天栄 アーモンド&ブラスト育成基地

[ 2019年2月20日 05:30 ]

ノーザンファーム天栄の坂路
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 アーモンドアイ、レイデオロ、ブラストワンピース…。昨年G1で大活躍を見せた関東馬。その多くが美浦トレセン以外の時間を過ごすのが、福島県天栄村にある育成牧場「ノーザンファーム天栄」だ。11年10月から運用がスタートした同施設。7厩舎、255馬房を抱える大牧場の躍進の秘密を、15年から場長を務める木實谷(きみや)雄太氏(38)に聞いた。

 年々、外厩の重要性が増している中央競馬。中でも昨年、大活躍だったのがG19勝を挙げたノーザンファーム天栄だ。場長の木實谷氏は「馬の素質が大前提。それだけ素晴らしい馬を預かっているということ」と謙遜しながらも「生産牧場との連係も含めて、馬の素質を最大限に引き出せるようにしている」とテーマを口にする。

 18年年度代表馬のアーモンドアイ、有馬記念を制したブラストワンピースも同牧場を利用。たとえばアーモンドアイは昨年、美浦トレセンで123日しか過ごしていないのに対し、同牧場には倍以上となる251日も滞在した。同様にブラストワンピースも美浦165日、天栄212日。それ故、放牧をリフレッシュだけに充てるという概念は薄れつつある。

 木實谷氏は「これまで牧場のいろいろな部分を変えてきたが、中でも成績に直結したのは坂路の改修。坂路の傾斜をきつくしたことが、最も成績につながる改修だったのではと感じています」と話す。その言葉通り、同牧場最大の目玉は周回コースから独立して存在する坂路コース。17年4月に改修された坂路の高低差は約36メートルを誇り、同18メートルの美浦、32メートルの栗東をしのぐ。デビュー前の馬はもちろん、放牧中の一流馬たちもさらなるパワーアップを遂げて美浦に帰厩することになる。現4歳のアーモンドアイ、ブラストワンピースもデビュー前からこの坂路で鍛錬した。

 多くの有力馬を抱えることによって蓄積されたデータも強みになる。昨年、アーモンドアイがシンザン記念→桜花賞、ブラストワンピースは新潟記念→菊花賞という異例のローテを選択。「最近は好調ぶりに注目していただいていますが、もちろんたくさん負けているんです。失敗の経験を蓄積し、多くのノウハウを持っているかが大切。過去の経験から各馬にあったローテを見極めるようにしている」。

 また「素晴らしい素質馬に負けないような人を育てるのも重要」と、乗馬練習や講習会などで人材の育成にも力を入れている。日々進化するノーザンファーム天栄。その快進撃は止まりそうにない。

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