新潟はご当地「柿の種」ファンの感動よみがえらせる“思い出グッズ”

[ 2018年8月8日 05:30 ]

大人気オジュウチョウサンのグッズ
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 【馬好き人好き 裏方さんの仕事】夏競馬の醍醐味(だいごみ)といえば旅打ち。そして旅に出たならやっぱり“お土産”。そんなファンの欲求を満たしてくれる各競馬場やウインズのターフィーショップを運営するのが中央競馬ピーアール・センターだ。同プロモーション事業部販売企画室開発・管理課長の小早川豊氏(56)にグッズ製作と販売の裏側を聞いた。

 新潟発祥の米菓・柿の種。新潟競馬場のターフィーショップでは、ここでしか買えない限定缶の柿の種を販売している。缶には競走馬と朱鷺(とき)が羽ばたく同競馬場のゴール板(表)、スタンド(裏)が描かれている。もちろん左回り。旅の思い出が詰まった土産にはピッタリだ。

 今年上半期で人気といえば、異例の平地挑戦で注目の障害王者オジュウチョウサンのグッズ。7月7日に福島競馬場に設置された同馬のグッズ販売ワゴンには、開門から長蛇の列ができた。17年はキタサンブラックがNo・1の売れ行きだった、ぬいぐるみの「アイドルホースシリーズ」は人気が高い。今でこそ主要G1の優勝馬が発売されているが、実は同シリーズこそがグッズ販売の礎を築いたといってもいい。

 「88年にオグリキャップのぬいぐるみができたのがはしり。まだターフィーショップはなく、中山競馬場の中山ジョッキークラブという店がグッズ販売の1号店です。その後初代ターフィーが誕生した89年にターフィーショップが東京、京都、阪神でオープンしました。オグリの引退式当日は東京で4000万円、京都で1000万円分のオグリグッズが売れた。今でも最高記録でしょう」。地方から中央へ飛躍した“笠松の怪物”が巻き起こした空前の競馬ブームに乗って、グッズ販売も本格化した。

 今では豊富な種類が並ぶ。G1限定で作られる出走馬ボールペンや勝負服ストラップは、当該G1を開催している競馬場でのみ販売するプレミアムグッズとして人気を博している。「最初はダービーや天皇賞、有馬記念などの限定発売でしたが、現在は全G1(障害を除く)に拡大。馬番確定後に製作、納品とスケジュールがタイトなため安定的に販売できるか不安でしたが、現在はなくてはならない商品になりました。ファンに喜んでもらえるのが何よりもうれしい」と小早川氏。生みの苦しみはファンの笑顔を見ればかき消える。

 訪れた競馬場や好きな馬の思い出が詰まったグッズは、いつでも私たちの感動の記憶をよみがえらせてくれる。

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