【京成杯AH】秋天か、マイルCSか?転機の一戦に臨むクエスト

[ 2016年9月6日 05:30 ]

京成杯AHが今後を占う重要な一戦となるロードクエスト

 さあ秋競馬開幕。日曜中山メインの「第61回京成杯AH」で3歳馬ロードクエストが実りの秋への第一歩を踏み出す。皐月賞8着、ダービー11着とクラシックは距離の壁に泣いたが、NHKマイルCでは2着と実力を発揮。G1馬をはじめ強敵がそろった一戦を制し、秋の主役に名乗りを上げるつもりだ。

 圧巻の新潟2歳S制覇から1年。無冠に終わった春の雪辱を期し、ロードクエストがターフに戻ってくる。中山の鬼だった父マツリダゴッホとは対照的に中山は鬼門。だが、避けては通れない。「池添君が右回りの1600メートルを1回試してみたいと言っているんだ」。もちろん小島茂師にも異存はない。

 4馬身差Vでデビュー2連勝を飾った新潟2歳Sの後は中山で3連敗。左回りに戻ったNHKマイルCで剛脚がよみがえった。逃げ切ったメジャーエンブレムに届かず2着とはいえ、上がり3Fはメンバー最速の33秒8をマークした。

 中山の3戦は1800、2000メートル。敗因は距離なのか、回りなのか。それを見極めないことには先に進めない。Wコースでの1週前追い切りは師自らが騎乗し、手前の替え方などを確認しながらの併せ馬。「手前を替える時にもたつくようなら先に出ちゃっていいよと併走馬の乗り役には言った」と指示を明かすが、杞憂(きゆう)に終わった。

 グッと沈み込むフォームで伸びて内からモンテネオ(6歳1600万)をあっさり捉え、5F67秒9~1F13秒0で2馬身先着。師も「手前を替えているうちに、こっちが前に出ちゃった。やっぱり違うなあ」とその脚力を再認識した。夏を越しての成長も十分。デビュー以来450キロ前後で安定している馬体重こそ大きく変わらないが「お尻の形とか、見た目としては大きくなっている。牧場でも具合が良くてほとんど休んでいないから、休養というより英気を養ったという感じ」と目を細める。

 右回り克服なら秋の最大目標はマイルCSが有力だが、仮に得意のマイルでも結果が出なければ左回りを求めて天皇賞・秋に向かう可能性もある。「ここを使って次は富士Sか毎日王冠か。この一戦で確認したい」と師。今回の走りがクエストの今後を決める。

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2016年9月6日のニュース