【朝日杯FS】1勝馬レジェンド 陣営強気「やれる手応えある」

[ 2015年12月16日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=15日】限られた有力馬に話題が集中している今年の朝日杯FS。キャリアの浅い2歳戦だけに“絶対”はないとオサムは思う。こんな時こそ虎視たんたんと牙を研ぐ伏兵に目を光らせたい。

 警戒すべきは1勝馬ながら、敢然とここに挑戦状を叩きつけてきたツーエムレジェンド。何かある。先週の阪神ジュベナイルFで2着したウインファビラス(10番人気)は同じ1勝馬でも新潟2歳Sでロードクエストの2着。首位争いされても何ら不思議でない実力馬だった。その点、ツーエムの実績は皆無に等しい。血統的に目を引くものもないが、池添兼師はG1参戦を潔く決意した。

 「初戦は直線でパッチンを食らう不利を受けながらよく伸びてきた。そのあと2戦目できっちり勝ってくれたし、外を回りながら差し切る強い競馬だった。馬混みを嫌がらない、精神的な強さもある」

 この4着に敗れた新馬戦は、勝ったカジノブギのM・デムーロが直線で斜行し実効4日の騎乗停止処分が言い渡されている。ツーエムも直線で接触し、体勢を崩しながら、0秒1差まで盛り返した。非凡な勝負根性が垣間見えた。

 池添兼厩舎には今年、ニュージーランドTと福島記念の重賞2勝を挙げた“看板馬”ヤマカツエースがいる。エースも2戦目で未勝利を勝ち上がったが、重賞挑戦は7戦目のアーリントンC(6着)と遅い。段階を踏ませることを常識と考える慎重な指揮官が、あえて3戦目で朝日杯を選択した理由は、「手応えがなければ先週の自己条件に使っている。やれる手応えがあるから使うんだ」と極めてシンプルだった。未勝利勝ちからの好走など皆無に等しい朝日杯だが、陣営の強気に乗ってみる手はある。

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2015年12月16日のニュース