【安田記念】ミッキーアイル脚質に幅 マイル覇権奪回へ成長アピール

[ 2015年6月4日 05:30 ]

サンライズスマート(奥)を楽な手応えでかわすミッキーアイル

 春の最強マイラーを決める「第65回安田記念」の追い切りが3日、栗東、美浦トレセンで行われた。4年ぶりの産駒Vへディープインパクトは大挙6頭出し。その中でミッキーアイルはCWコースで僚馬を先導させての我慢を利かせた調教を披露。昨年16着からのリベンジへ、心身の成長をアピールした。なお、同レースは4日に出走馬が確定する。

【安田記念】

 ミッキーアイルはCWコースでサンライズスマート(6歳準オープン)の後ろでじっと我慢。道中行きたがる面をみせつつも、浜中がなだめて折り合いがついた。馬なりのまま直線内に向けて、仕掛けるとギアチェンジ。楽々と1馬身先着した。2週連続で騎乗した浜中の感触がいい。

 「先週乗せてもらったときにある程度仕上がったな、という印象でした。きょうも道中の折り合いを確認。変わらずいい動きでしたね」

 高松宮記念(3着)からの2F延長が最大の鍵か。初の1200メートル起用で“短距離仕様”になったことを考慮し、中間はリフレッシュ放牧に出された。帰厩後の追い切りはCWコースのみ。音無師が意図を説明する。

 「マイルになるので折り合いを大事にして。浜中が坂路だと最初にハミをかむからCWコースの方が乗りやすいと言っていた。コースだけっていうのは初めてかな」

 最終追いについても「時計(6F81秒7~12秒4)どうこうより折り合い重視。予定通り」と納得の表情だ。

 今年の2戦は逃げでなく控える競馬。前に馬を置き我慢させる調教が実を結びつつある。浜中は「以前に比べて無駄なことをしなくなりました。まだ100%ではないけど、徐々に成果が出ています。前走時の追い切りは前に2頭を置いて我慢させていたけど、ここ最近は1頭だけ。脚質に幅が出ているのは間違いないですね」と胸を張った。東京芝1600メートルは昨年のNHKマイルCを勝った条件。続く安田記念は16着に沈んだものの「不良馬場が一番の敗因。良馬場の方がいいので」と歯切れよく分析。巻き返しを期している。

 「今年は逃げても控えてもどちらでも大丈夫。スタートがかなりいい馬なので、どの馬もハナに行かないようなら自然と行くことになるかも。他の馬が行けばその後ろで我慢すればいいので」

 心身とも成長し、作戦に選択肢が増えたのは大きい。昨年のリベンジへ。この馬が再びマイル界で覇権獲りを狙う。

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2015年6月4日のニュース