【AR共和国杯】ホッコーブレーヴ迫力満点!JC出走へ“勝負駆け”

[ 2014年11月6日 05:30 ]

JC出走へ、重賞初制覇へ単走で力強く追い切るホッコーブレーヴ

 G1の谷間でも秋競馬は熱い!!今週の日曜東京メーンはジャパンC(30日、東京)の有力ステップレース「第52回アルゼンチン共和国杯」。その出走馬の最終追い切りが5日、美浦、栗東両トレセンで行われた。美浦では今春の天皇賞3着の実績が光るホッコーブレーヴが豪快な動きを披露。ジャパンC出走には賞金加算が必須の同馬。攻めの姿勢で初の重賞タイトルを手に堂々とG1舞台へ進む構えだ。

【AR共和国杯】

 負けられない戦い。陣営の気迫が十分すぎるほど伝わるホッコーブレーヴの最終追いだった。坂路で準備運動を終えてから、ポリトラックコースへ。単走ながら向正面からグングンと加速していく。直線に向くと、手綱をいっぱいに押し込んでエンジン全開。迫力満点 の脚さばきでゴールを駆け抜けると、すぐに緩めることなく惰性で向正面まで流した。

 「全身を使っていいフットワークだった。仕掛けてからの反応も上々。ゴールを過ぎてからも負荷をかけることができたし体もきっちりできている」。管理する松永康師は満足顔で愛馬を出迎えた。気性が激しく、テンションが上がりやすい馬。気持ちの高ぶりを抑えるため、これまでレースの直前は調教を手控えてきたが、今回はしっかりと攻めた。

 コースから引き揚げてくる際、ブレーヴは馬体を激しく上下させ、鞍上を振り落とさんばかりにエキサイト。気合を注入された証だ。「ギュッと追い切られるとスイッチが入る。この感じがなくなったら、この馬は走らなくなると思う」と師。弱点ともなっている気性の激しさは、レースでひるまず強豪に立ち向かう原動力でもある。

 今春の天皇賞は勝ったフェノーメノに首+鼻差の3着。重賞未勝利馬ながらG1で互角以上に戦える能力は証明済みだ。宝塚記念では8着に敗れたが馬群を突いて進路を失う不利があった。「勝ちに行ってのコース取り。あれはジョッキーを責められない」と指揮官は擁護する。

 最大目標は昨年12着に敗れたジャパンCだが、出走するには賞金の上積みが必要。5日現在で20頭近い日本馬が出走を検討しており、重賞未勝利のブレーヴは、その中では下位の存在。フルゲート18頭だが、最大10頭の優先出走枠を持つ外国馬の動向次第ではここで賞金加算に失敗すると出走が絶望的となる。「勝たなければ出られないと思っている。昨秋とは体つきも充実度も違う」と指揮官。決意の仕上げで夢舞台への最初の関門に挑む。

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2014年11月6日のニュース