【秋華賞】マイネグレヴィル“一逃賞”だ!「2角から後続離す」

[ 2014年10月16日 05:30 ]

単走で追い切るマイネグレヴィル。陣営からは“大逃げ宣言”も飛び出した

 先週の変則日程(3日間開催)の影響で、東西トレセンの全休日が通常の月曜から火曜となったため、秋華賞出走組のほとんどは、16日の木曜追いを選択。15日は美浦で関東馬4頭の追い切りが行われた。紫苑S3着のマイネグレヴィルはWコース単走で軽快な動きを披露。陣営からは“大逃げ宣言”も飛び出した。栗東に先乗りしている関東馬には心強いベテラン厩務員が帯同。熟練の技で繊細な“乙女心”をケアしている。同レースは、16日に出走馬が確定、17日に枠順が決まる。

【秋華賞】

 もう強い調教は必要ない。マイネグレヴィルの最終追いはWコース単走。主戦・柴田大が手綱を取ってコース入りし、向正面から徐々にピッチを上げていく。最後の直線も馬の行く気に任せたが、スピード感あふれるフットワークで軽快に駆け抜けた。「先週、かなり負荷をかけたので、今週はサラッと。落ち着いていて体もふっくらしている。状態はいいですね」。好感触に鞍上の口元が緩んだ。

 向正面奥に立つ坂路タワーから動きを見守った和田道師も「余計な力が抜けて、いい走りだった」と満足顔。逃げて3着に粘った前走・紫苑Sを振り返り「オープンであれだけ走ったのだから、休み明けでもそれなりに仕上がっていた証拠。いい状態をキープできている。春の時点でも完成度の高い馬だったが、ここに来てより一層、馬がしっかりしてきた」と話す。

 状態面に不安はない。あとはレースでの戦術。指揮官は大胆なプランを口にした。「切れ味では劣るので普通にやっても勝負にならない。やるなら大逃げ。ペースが緩む2角から後続を離していくイメージ。後半は他の馬が加速する前に突き放したい」。

 実際に騎乗する柴田大は師の大逃げ宣言について「スタートが上手な馬なので、自然とハナに立つ形が理想」と無理な競り合いには慎重な姿勢を見せた。だが「直線で他の馬と同時に追い出すヨーイドンの競馬は厳しい。スタミナとしぶとさには自信があるので、前半より後半の1000メートルをどう乗り切るか、ペース配分を考えたい。思い切って乗りたい」とグレヴィルの持ち味を生かすレースという意味で思いは同じだ。

 大逃げ宣言にはライバル陣営を陽動する意味合いも込められる。大一番を前に、あえて作戦を明かした陣営。「展開の鍵」を握り占め、決戦に挑む。

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2014年10月16日のニュース