【秋華賞】“牝馬のマツパク”ハープ抜きでも強力4本の矢でV射抜く

[ 2014年10月16日 05:30 ]

運動するサングレアルを見つめる松田博師(右)

 ストップ・ザ・オークス馬!!――牝馬限定G1・12勝を誇る松田博厩舎は、牝馬3冠最終戦の「第19回秋華賞」に最大4頭出しで勝負を懸ける。「フローラS」で重賞V実績のあるサングレアル、秋華賞トライアル「紫苑S」勝ち馬レーヴデトワール、同「ローズS」2着タガノエトワール、さらにはセウアズール(5分の2の抽選対象)がスタンバイ。今春のオークスでは同厩舎の“センター”桜花賞馬ハープスターが2着に惜敗。その看板娘はフランスG1「凱旋門賞」に遠征(6着)したため不参戦だが、同厩舎の“4本の矢”がオークス馬・ヌーヴォレコルトにリベンジする。秋華賞は16日に出走馬が確定、17日に枠順が決まる。

【秋華賞】

 凱旋門賞に挑戦(6着)したハープスターが不在でも、松田博厩舎は最大4頭の強力ラインアップがそろった。ベガ、ブエナビスタなど名牝を育て上げた名伯楽は、牝馬限定G112勝を挙げ“牝馬のマツパク”の異名をとる。秋華賞も99年ブゼンキャンドルで優勝。13回目の牝馬3冠最終戦を迎えるが、松田博師は「前進あるのみ。バック(過去)は振り返らんのや。4本の矢で競馬に臨めたら、いいけどな」と自然体を貫く。

 桜花賞を制した僚馬ハープスターはオークスでまさかの2着惜敗。後方待機から直線強襲したが、先に抜け出したヌーヴォレコルトに首差届かなかった。道中で左前脚が落鉄寸前になる不利もこたえた。松田博師はその“天敵”に管理馬4頭でリベンジを期す。

 一の矢はサングレアル。日本を代表する良血馬だ。母ビワハイジは現役時代にG1阪神3歳牝馬S(95年、現阪神ジュベナイルF)を制覇。繁殖馬になってからは天皇賞・秋、ジャパンCなどG1・6勝を挙げたブエナビスタ、11年阪神ジュベナイルF優勝のジョワドヴィーヴルの2頭のG1馬をはじめ、計6頭の産駒が重賞制覇。

 特にブエナビスタはハープスター級で、凱旋門賞挑戦の話が出ていたほど。故障のため断念せざるをえなかったが、同厩舎を代表する実績馬だ。師は「雨を怖がったりするしぐさは姉そっくり。能力は抜けていると思うが、体が減らんかったら…」と課題を挙げた。

 春はレース使いながら馬体が減る一方。420キロでデビューした体はオークス(7着)時には400キロにまで減っていた。秋初戦のローズS(9着)は6キロの微増。師は「放牧帰りでふっくらしていたが(稽古を)やりながら減った。体さえ維持できれば使っている分、中身は違ってくるだろう」と前向きに捉えている。

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