仏への恩返しを期待しサンサン3×4

[ 2014年8月15日 05:30 ]

現役時代のネイティヴハート

 【地方競馬です!!】日高軽種馬農協北海道市場サマーセール(25~28日、新ひだか町)の上場馬名簿に気になる若駒がいた。レースプログラム2013(牡)だ。

 父は岩手所属で00年G1朝日杯3歳S(現FS)3着、船橋所属で06年G3オーシャンS(中山)を制したネイティヴハート。母の父は良血馬サンゼウス。名牝サンサンの3×4という近親交配が成立している。サンサンは72年凱旋門賞V。明和牧場によって日本に初めて繁殖牝馬として輸入された凱旋門賞馬だ。84、85年函館記念連覇、皇帝シンボリルドルフとも好勝負したウインザーノットなどを生んだ。

 若いファンはピンとこないかもしれないが、記者は「よくぞサンサンの奇跡の血量を」と感動した。明和牧場の浅川明彦さん(54)は東京出身で94年にサラリーマンから転職。事務長、場長となり、けい養していたあのハイセイコーの死もみとった。「明和はあまり近親交配をしていなかったからね。僕の記憶では(サンサン3×4は)初めて」。広大な牧場はビッグレッドF明和となったが、その隣で家族経営を続けている。

 前年には同じ配合で流産。「期待は大きいよ。とにかく、やんちゃで元気がいい子。将来、凱旋門賞にでも出てくれればフランスへの恩返しにもなるかな…」と浅川さん。笑顔で大きな夢を語った。(池田 裕文)

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2014年8月15日のニュース