【札幌新馬戦】ルーチェスプマンテ“大物食い”の血が騒ぐ

初戦から大物食いを狙うルーチェスプマンテ

　今週の新馬戦はエリザベス女王杯勝ち馬の子供に注目だ。土曜札幌５Ｒ（芝１８００メートル）では０９年エリザベス女王杯を逃げ切ったクィーンスプマンテの初子となるルーチェスプマンテ（牝＝小島茂、父マンハッタンカフェ）が、母をＧ１制覇に導いた田中博とのコンビで出陣。一方、日曜新潟５Ｒ（芝１８００メートル）ではこちらも初子で０８年優勝のリトルアマポーラを母に持つエバーハーモニー（牡＝藤岡、父キングカメハメハ）がデビューＶを狙っている。

【土曜札幌５Ｒ】

　ルーチェスプマンテの母クィーンスプマンテは０９年エリザベス女王杯を１１番人気で逃げ切った。２着テイエムプリキュアとの“歴史的行った行った”で断然人気のブエナビスタ（３着）を破り、３連単は１５４万円超の大波乱。田中博は２３歳でＧ１初勝利を飾った。

　６勝全てが逃げ切りという個性派で、うち２勝が田中博とのコンビ。「香港遠征などいろいろ経験させてもらったし、やっぱり思い入れは強い」。引退後も牧場に様子を見に行くなど気に掛けていただけに、その初子ルーチェの騎乗依頼を「とてもうれしい」と喜んだ。１３日の追い切りは函館Ｗコースで５Ｆ７２秒１～１Ｆ１３秒１。「１カ月前から毎週乗っているけど１週ごとに良くなっていて、今週が一番良かった」と順調な上昇ぶりに満足げだ。

　母と同じ小島茂厩舎所属で、担当も同じ諏訪間助手。特徴はしっかり把握している。田中博は「首の使い方とかしぐさが似ている。最初は頼りないところがあったけど母も最初はそういう感じだった」と共通点を感じ取っている。小島茂師は「母と比べて体質がしっかりしているし、素材の良さを感じる。母のデビュー前より感触はいい」と力が入っている。

　田中博は「スタートは速くないけど、クィーンスプマンテの子だし積極的なレースをしたい」と意気込む。くしくもブエナビスタと同じ松田博厩舎の評判馬ワールドリースターに注目が集まる一戦。“大物食い”の血が騒ぐか？