【日本ダービー】グランパ・菱田 43年ぶり初騎乗Vへ気負いなし

[ 2014年5月30日 05:30 ]

43年ぶりのダービー初騎乗Vを狙う菱田騎手

 【G1ドキュメント=29日】決戦3日前の木曜朝、寺下はダービー初騎乗の菱田に話しかけるタイミングを待っていた。大一番を控えても普段通り、次々と調教をこなしていく。午前9時すぎ、最後の調教を終えると騎乗したまま所属する岡田厩舎へ。寺下も後を追った。スタッフ控室をのぞくと、ほうきで丁寧に掃き掃除をしていた。鞍上は「すぐ終わりますから」と言って、招き入れてくれた。

 「楽しみですね。今のところ緊張はしていない。G1初騎乗のNHKマイルC(13年ディアセルヴィス10着)の時もそうでした。チャンスをもらえたからには、結果を出したい」

 3年目の若武者に気負いはない。自然体だ。コンビを組むタガノグランパには4走前のなずな賞で初めて手綱をとり、勝利に導いた。担当する松田博厩舎の増井助手とは競馬学校時代からの知り合い。菱田は「以前から仲良くしていて、デビューしたら一緒に勝とうと言っていた。ダービーに行けて凄くうれしいですね」と目を輝かせる。

 印象に残っているダービーは競馬学校入学前の05年という。ディープインパクトが大外強襲して5馬身差V。菱田は「既にジョッキーになろうと思っていました。あの強さには感動しましたね」と振り返った。

 パートナーも切れ味が最大の武器。鞍上は「うまく折り合いがつけば、チャンスはあると思う。いい競馬をしたい」と意気込みを語った。ダービー初騎乗Vなら、日本人としては71年田島良保(ヒカルイマイ)以来43年ぶりの快挙。ダービーだけに、そんなドラマチックな結果があってもいい。

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2014年5月30日のニュース