【有馬記念】(6)オルフェ“最後の関門”無事クリア

[ 2013年12月22日 05:30 ]

中山競馬場に到着後、厩舎まわりで運動するオルフェーヴル

 ラストランとなるオルフェーヴルは21日午後2時37分、無事、中山競馬場に到着した。3歳で勝った2年前に比べて落ち着きを増しており、到着後も悠然とした態度。有終Vへ、態勢は整った。

 最後の関門を無事にクリアした。オルフェーヴルは僚馬のダノンバラード、ヴァンクウィッシュと同じ馬運車で中山競馬場に到着。到着後は“先導役”のダノンバラードの後ろについて、約30分の引き運動を行った。

 馬房に入る際に一瞬だけ立ち止まって嫌がるしぐさを見せたが、うるさい面を見せたのはそこだけ。3歳で制した11年は到着後のテンションが高く、引き運動も軽めで済ませたことを思えば、はるかに貫禄を増した。森沢助手は「もうオッサンですからね」と精神面での成長を口にした。

 ラストランだが、やることは変わらない。同助手は「馬は最後とは思っていないし、自分もいつものレースと同じつもりでいる」と平常心を強調。「(結果は)やってみないと分からないけど、いい状態で送り出せる」。静かな口調の中に手応えをにじませた。

 輸送は途中で事故渋滞があったが、ほとんど影響を受けなかった。菊花賞からオルフェーヴルの馬運車を担当している鷹野運送の山室喜和さん(45)はディープインパクトを運んだこともある腕利きドライバー。「ディープもそうでしたが、名馬は大きなトラブルに巻き込まれない。そういうところも持っているんでしょうね。あとは応援するだけです」と無事に大役を終え、エールを送った。走るたびに衝撃や感動、時には驚きをファンに与えてきたオルフェーヴル。最後はどんな走りを見せてくれるのか。

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2013年12月22日のニュース