【皐月賞】フェイムゲーム宗像師“馬なり”で狙う22年目の初栄冠

[ 2013年4月12日 06:00 ]

開業22年目のG1初制覇がかかる宗像師だが今回も“自然体”で臨む

 毎週の競馬と調教から目が離せず、全休日も牧場巡り。休みゼロという調教師は多い。皐月賞にフェイムゲームを出走させる宗像義忠師(58)も、その一人。酒は飲まず(飲めない)、テレビもあまり見ない。365日“競馬漬け”のストイックなトレーナーだ。

 福島県田村市の競走馬生産牧場で生まれ、幼少時から馬と触れあう環境だった。北里大獣医学部在籍時は馬術部に所属。卒業時は「牧場で獣医をやるか、トレセンに入るか。選択肢はそれくらい」。競馬界入りは必然だった。

 調教のスタイルは基本的に馬なり。「馬に無理をさせないこと。目いっぱい走ってもらうのは競馬場だから。まあ、いいところでもあり、甘いところでもあるのかなと思うけど」と語るが、09~11年に3年連続で30勝以上をマークするなど成績はトップクラス。その調教哲学を支持する馬主や生産者は多い。

 開業22年目。そろそろ初のG1タイトルが欲しいところだが、師は「周りはそう言うけど、自分はそれほど」と笑う。ひたむきに、実直に積み重ねた努力は必ず報われる日が来る。それが、厩舎の代表馬バランスオブゲーム(重賞7勝)の半弟で臨む今年の皐月賞かもしれない。

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2013年4月12日のニュース