【皐月賞】今週も火花を散らすライバル、デムーロ兄弟

[ 2013年4月12日 06:00 ]

 【G1ドキュメント=11日】2匹の「テントウムシ」が寄り添うように仁川のターフに舞い降りた。先週の桜花賞。デムーロ兄弟の腹帯には共にテントウムシが刺しゅうされている。ゴール前では2人がまたがったアユサン、レッドオーヴァルの激しい追い比べ。2匹のテントウムシにも、さぞ力が入ったことだろうと細原は想像した。

 デムーロ兄弟の母国・イタリアでテントウムシは幸せのシンボルとされる。英語では「レディーバード」。これは「ファーストレディー」(キリストの母マリア)に仕える虫という意味で、幸運を運ぶとされている。

 皐月賞ではインパラトールに弟クリスチャン、ロゴタイプには兄ミルコが騎乗する。弟は「インパラトールは体が絞れて素軽い動きになった」と2週連続Vに力が入る。さらに「僕はロゴタイプの特長も知っているからね」。前走・スプリングS(1着)騎乗でつかんだ感触を武器に、兄へと宣戦布告だ。兄は「兄弟といっても今回もライバル」。先週の無念は今週晴らすとばかりに燃えている。

 桜花賞のお立ち台で「アイ・ラブ・ジャパン!!」と叫んだ弟クリスチャン。兄ミルコも「日本は第二の古里」と言ってはばからない。荒尾競馬での騎手時代、外国人騎手と戦うことも、取材することも想像しなかった細原。ワールドワイドな時代になったものだと、あらためて思った。

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2013年4月12日のニュース