【秋華賞】ヴィルシーナ内枠欲しい

[ 2012年10月10日 06:00 ]

<秋華賞>心身共に成長したヴィルシーナ

 【G1ドキュメント=9日】火曜朝の栗東は快晴。友道厩舎で上岡は、はるか頭上に飛行機を見た。遠い。今年の2冠馬もそんな存在なのか。そんなことを考えていると、「お待たせしました」。ヴィルシーナ担当の安田晋司助手が取材に応じた。「1回使って、さらに実が入ってきた。一回り大きくなっている。馬体重は先週の金曜で460キロ(前走450キロ)。競馬までには、また落ちると思う」。目下の充実ぶりを伝えた。

 「精神的に落ち着いている」とも言う。目いっぱいに仕上げたオークスではレース当日、パドックで尻っ跳ねするほどイレ込んだ。今回は大丈夫。心身共に成長した。

 前哨戦のローズS。三たびジェンティルドンナの2着。「正直なところ強い」と語る。それでも「内田さんは、悲観する内容ではないと言ってくれた」と希望は捨てていない。隙はどこかにあるはずだ。

 この秋は調整パターンを変えてきた。「春はポリトラックコースを併用。加減しつつという面があった。今は坂路がメーン。瞬発力を鍛えたい」。何とか一矢報いたい。陣営は逆転の一手を探し続けている。「作戦をずっと考えている。ゲートセンスは抜群。できれば内枠を」と安田助手。逆転は難題だが、表情に悲壮感はない。ゲートが開くその瞬間まで模索を続ける。諦めるには早い。

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2012年10月10日のニュース