【フローラS】ミッドサマー、余裕の快勝で樫切符!

[ 2012年4月23日 06:00 ]

<フローラS>レースを制したミッドサマーフェア

 オークストライアル「第47回フローラS」が東京競馬場で行われ、21日に実戦復帰した蛯名正義(43)騎乗のミッドサマーフェアが直線で力強く抜け出して1番人気に応えた。重賞初制覇を飾り、オークス(5月20日、東京)の有力候補に名乗りを上げた。2着アイスフォーリス、3着ダイワデッセーまでがオークスの優先出走権を獲得。

 これが初コンビとは思えない。蛯名とミッドサマーフェアが圧巻の切れ味で混戦を切り裂いた。道中は好位の直後で折り合いに専念。ラスト400メートルでゴーサインを出し、右ムチを連打すると一気に加速した。残り200メートルで先頭集団を捉えると、グイグイ突き放していく。最後は流す余裕を見せながら2馬身半差の快勝。上がり3Fは最速タイの33秒4の切れ味だ。その強さに鞍上から笑みがこぼれた。

 「金曜に乗って雰囲気は確かめていた。返し馬でも落ち着いていたし、折り合いをつけてうまく乗れた。抜け出すのが早く、最後は余裕があり過ぎて遊んでいたくらい。やっぱりいい馬だね」

 3月11日の阪神競馬1Rで落馬。右鎖骨遠位端骨折で約1カ月間療養していた鞍上は前日に復帰したばかり。だが、メトロポリタンSでスマートロビンを勝利に導き、日曜は5Rから騎乗機会3連勝を含む4勝。土日メーン制覇と強烈なインパクトを残した。

 「休み明けでも、こんないい馬に乗せてもらえてありがたい。復帰する以上はちゃんと仕事をしないといけないと思っていた。責任を果たせて良かった」

 これで文句なしにクラシックの舞台へ。登録した桜花賞は賞金が足りず出走できなかった。小島太師は「2勝馬でも出られなくて悔しい思いをした。期待していた馬だし、これでこの馬の強さを認めてもらえるな」とニヤリ。

 本番のオークスでは距離がさらに400メートル延びるが、鞍上は「折り合いはつけられるし、しまいもいい脚を使う。今回のような遊びがあれば距離は大丈夫だろう」とジャッジ。指揮官も「抜け出してからフワフワ遊んでいた。敏感な牝馬にとって大きな武器になる」と手応えありだ。陣営はゲートインすらできなかった桜の分までと燃えている。

 ◆ミッドサマーフェア 父タニノギムレット 母ストロベリーフェア(母の父キングマンボ)牝3歳 美浦・小島太厩舎所属 馬主・H・H・シェイク・モハメド氏 生産者・北海道日高町ダーレー・ジャパン・ファーム 戦績8戦3勝 総獲得賞金7392万3000円。

続きを表示

2012年4月23日のニュース