【フェブラリーS】19歳騎手&63歳厩務員

[ 2012年2月17日 06:00 ]

<フェブラリーS>ヤマニンキングリー担当の和田厩務員

 【G1ドキュメント・16日】河内厩舎の洗い場、ヤマニンキングリーはちょうど蹄鉄の打ち替えをしていた。担当は和田守厩務員(63)。端正な顔立ちは息子の和田竜二騎手とよく似ている。長男の裕一さんは牧田厩舎で調教助手。坂口正大厩舎時代、デュランダルを担当。竜二騎手はテイエムオペラオーで大ブレークの競馬一家だ。この道39年目の守さんは「中央のG1はないけど、トーヨーシアトルで東京大賞典を勝っているよ」と笑顔。目を細めて井上の質問を待った。

 「ホントたくましくなった。攻め馬は最近あんまり動かないけどね。体のバランスは最高じゃないかな」。井上はその雄大なボディーに目を奪われた。「きのう(15日)は鞍を置いて522キロ。鞍と輸送分を差し引くと500キロちょっとかな(前走時は501キロ)。理想的」と話した。

 3走前の初ダート(シリウスS)勝ちは鮮やかだったが、ここ2戦はJCダート7着、東京大賞典6着。「地方の深いダートは慣れが必要。それにダート自体のキャリアも浅いしね。今度はスタートが芝だから」と前向きに語る。シリウスSも芝スタートだった。

 東京マイルのダートは直後の芝がシリウスSよりも長い。「デムーロも最初が芝だからって言うてたらしいな。だけど相手が強いし、そう簡単には」と勝算について和田さんは控えめに語った。ここ2戦の手綱を取ったミルコ・デムーロの弟、クリスチャン・デムーロが兄からバトンを受ける。19歳の天才が充実キングリーで府中のスタンドを沸かす。

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2012年2月17日のニュース