【フェブラリーS】府中男がフォーチュンで金星

[ 2012年2月17日 06:00 ]

<フェブラリーS>シルクフォーチュンで、2年半ぶりのG1勝利を目指す藤岡康

 絶対王者として君臨するトランセンドだが、切れ者シルクフォーチュン&藤岡康のコンビは脅威となりそうだ。コンビを組んだ5戦の成績は【2030】と全て馬券圏内を確保。11年プロキオンS、前走の根岸Sと重賞2勝、昨年の南部杯(3着)は逃げ粘るトランセンドに0秒1差まで迫った。藤岡康は「最後は脚が上がっていっぱいになったが、当時よりも馬体はパワーアップしているし、今ならマイルもこなせると思う」と自信の表情だ。

 後方一気策が定着した10年以降、16戦中12戦で上がり3F最速をマーク。コンスタントに34秒台の芝並みの鬼脚を使えるのが最大の武器だ。「トランセンドは並ぶとしぶとい。南部杯でも最後は地力で盛り返してきた。勝つとすれば、一気にスパッと差し切るしかない。折り合いさえつけば伸びてくれるから」。鞍上は相棒と腹をくくって臨む。

 管理する藤沢則師は冷静に南部杯を振り返った。「直線で右ステッキを入れたら内によれた。そこで前にいた2着馬(ダノンカモン)が尻尾を振って馬がひるんでしまった」。馬が近くにいると、敏感に反応する気難しさはあるが、前走の根岸Sで弱点を改善。「左ステッキにして、馬に寄っていかないようにした。前走のようにうまくいけばもうひと伸びあるかな」

 鞍上・藤岡康にも東京は絶好の舞台。これまで25戦の騎乗で6勝をマーク。初騎乗となった09年5月10日にいきなり大仕事をやってのけた。3レース目で初勝利を挙げると、メーンのNHKマイルCはジョーカプチーノに騎乗し好位から抜け出してV。10番人気の低評価を覆してのG1初制覇だった。再び府中で、藤岡康の“左ステッキ”が勝利の女神を導き寄せる。

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