【AJC杯】ルーラー完勝!福永「G1獲れる」

[ 2012年1月23日 06:00 ]

<AJC杯>レースを制したルーラーシップ(中)

 新春の中山開催を締めくくる名物G2「第53回AJC杯」はルーラーシップが完勝し重賞4勝目。暮れの有馬記念で4着に入った実力を発揮し、断然の1番人気に応えた。

 ライバルに力の違いを見せつける圧勝。良血ルーラーシップが最高の形で12年のスタートを切った。トーセンレーヴがつくった5F通過63秒8というスローペースを、後方から3頭目というポジションで追走。単勝1・4倍の断然人気だけに、場内のファンは気をもんだだろうが、鞍上の福永は「もう少し前でとも思ったが、馬のリズムを崩さないように折り合いに専念した」と確信の騎乗。3角から進出し、4角も馬群の大外を回って馬場の中央に持ち出した。坂下で先に抜け出したナカヤマナイトと馬体を並べたが、瞬時に突き放し3馬身差をつけてゴール。人気のプレッシャーも57キロも不良馬場も関係なし。大外からねじ伏せる横綱相撲に、鞍上は「手応えに余裕があったので心配していなかった。1番人気だったので、きっちり結果を出せて良かった」と表情を引き締めた。

 「急仕上げ気味だったので足りるかと思っていたが強かった。まずは1年のいいスタートを切れました」。角居師は安どの表情で振り返った。課題だった折り合いも改善。「調教でもだんだんと掛かる面を見せなくなってきた。まだ馬場入りの際に飛び出していく感じはあるが、きょうはしっかり折り合っていたし、脚元の心配がなくなったのが大きい」と進化し続ける愛馬に目を細める。

 これでG2は昨年の日経新春杯、金鯱賞に続いて3勝目。今年の目標はやはりG1タイトルだ。「能力は高いしG1を獲れる馬。この勝利を機にステップアップしてほしい」とパートナーにエールを送った福永。角居師も「常にG1を期待される血統なので、頑張って大きい舞台を目指したい」と意気込む。次走については「強い馬がたくさんいるオーナー(サンデーレーシング)なので他馬との兼ね合いもある。どこを使うかは(オーナーに)お任せします」と明言を避けたが、ドバイ遠征も選択肢の1つ。父キングカメハメハ、母エアグルーヴという超エリート馬は、約束された未来へのステップを確実に踏みしめている。

 ◆ルーラーシップ 父キングカメハメハ 母エアグルーヴ(母の父トニービン)牡5歳 栗東・角居厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績14戦7勝 総獲得賞金3億4121万3200円。

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2012年1月23日のニュース